小鹿田焼民陶祭へ行ってきました!素朴な器と優しい景色に癒される

小鹿田焼民陶祭、清流と器のモニュメントの写真
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大分県日田市皿山、小鹿田焼(おんたやき)の里で開催されてる秋の民陶祭へ行ってきました。

源栄町皿山は、国の重要文化的景観にも指定されている美しい自然に囲まれた山間の里。
豊かな自然と川のせせらぎが、時間を忘れさせてくれるような場所でした。

小鹿田焼の焼き物は、とても素朴で暖かい雰囲気を感じる味わい深い作風です。
ステキな民陶にたくさん出逢えましたよ。

小鹿田焼民陶祭 ステキな器と癒しの景色に出逢えました!

小鹿田焼は、大分県日田市の山あいで300年間、受け継がれてきた伝統的な焼き物。

江戸時代の中期に、小石原焼から小石原焼きから陶工・柳瀬三右衛門を招き、大鶴村の黒木十兵衛によって開窯された李朝系登り窯だそうです。

代表的な技法として、飛びかんな・刷毛目・櫛描き・打ち掛け・流しなどで、素朴な雰囲気を特徴とした陶器。

小さな集落なので、一巡りしても2時間程度。
散策してると、清流の水を利用して陶土を砕く「唐臼(からうす)」などの風景も見られます。

どこか懐かしく、タイムスリップしてしまったかのような気分に浸れました。

 

アクセス・地図

山道かとちょっと心配しましたが・・・

国道212から県道107(珠山田日田線)へ
途中から多少狭い道もありますが、離合できないような道はありませんでした。

 

住所:大分県日田市源栄町皿山
お問い合わせ:0973-29-2020 (小鹿田焼陶芸館)

アクセス

🚌:JR「日田駅」から日田バスで約40分、「皿山停」から徒歩すぐ
🚗:大分自動車「日田インターチェンジ」から車で約30分
「日田バスセンター」「皿山」シャトルバスを運行しています。(片道800円 往復1,360円)
シャトルバスの運行時間など詳しくは、日田市のHP

駐車場

多目的グラウンド臨時駐車場、小鹿田焼陶芸館等
(現場スタッフさんが案内してくれます)

 

小鹿田焼民陶祭のようす

駐車場から歩いていくと、「小鹿田焼陶芸館」がありました。

小鹿田焼陶芸館は、「小鹿田焼の里」を広く紹介しているところで、小鹿田焼作品を展示してあったり、ビデオで手法の説明があったりします。案内地図ももらえるので先に立ち寄るのがおススメ。

民陶祭では、ここでイベントが行われるようです。
焼きそばなどの屋台があり、カクテルの作り方などの体験もありましたよ。

ここから民陶巡りをスタートさせました。小道に沿って窯元巡りができます。

昔ながらの日本の姿がそのまま残っているかのような、のどかで落ち着く場所。
山間に開けたなだらかな斜面に窯元の集落があります。

ここでは、登り窯をあちこちで見かけます。共同窯や個人窯などがあるそうです。
普段はめったに見ることのない登り窯。登り窯を見ると、焼き物の里に来たーという感慨深い気持ちになったり。

集落の中ほどにあった登り窯。
こちらは、共同の登り窯でしょうか。大きな登り窯がありました。

中を見学することも出来ました。
小鹿田焼の原土(陶土)は、すべて集落周辺の山からの自給なんだそうですよ。

 

小鹿田焼の陶芸は、ちょっと独特で癖になりそうな味わいのある作品です。
素朴な雰囲気だけど奥が深いような・・・

シンプルだけど可愛い!
お値段もリーズナブルになっています。

小鹿田焼は、器に刻まれたリズミカルで面白い幾何学模様が、特徴的なもののひとつ。
手作業ならではの味わい深い表情を楽しめます。

多くの人で賑わっていました。

 

山のそば茶屋

小鹿田焼の里の食事処は、坂の途中に「山のそば茶屋」
昼食に立ち寄ってみました。

メニューは蕎麦やうどん、だんご汁、丼物、定食等。店頭には鮎の塩焼きもありましたよ。

山の手蕎麦を注文してみました。

飛び鉋の装飾が施された器に、こんな美味しそうなお蕎麦が出てきました。
地元産の玄そばをひいた手打ちの十割蕎麦だそうです。美味しかった!
店内には、お土産品も販売されています。

 

唐臼(からうす)の音が鳴り響く

「山間に唐臼の音がこだまする民陶の里」としても知られてる小鹿田焼の里。
川沿いでは、唐臼(からうす)をたくさん見かけることが出来ます。

情緒たっぷり、「ギィー……、ゴトン」となんとも癒される音を響かせます。
「日本の音100選」に選ばれてるのも納得といった感じ。

唐臼は、水力を利用した陶土粉砕機。
竿(さお)と杵(きね)と臼(うす)から出来てる木製の土作り装置です。

自然乾燥された原土が、この唐臼で細かく粉砕され、器に使われる陶土として利用されるそうです。

約20日~1ヶ月かけて土が粉砕されていくそうです。

ちょっと見入ってしまう!
(日本で実在する唐臼は小鹿田だけだそうです)

水の流れ落ちる音と杵が陶土をつく音が、里山にこだましていました。

 

 

小野民芸村 ことといの里へ寄ってみました

帰り道、「小野民芸村 ことといの里」へ寄ってみました。
(小鹿田焼の里からだと約3キロほど、車で5分程の場所にあります)

自然豊かな憩いの場になっているようで、きれいな川もありました。
工芸館には、オシャレなカフェがあって、ハンドメイドの作家さんの作品などの展示なども楽しめました。

「多嘉良(たから)の水」水汲み場がありました。

英彦山を源とした地下水。地下250mから湧き出ている水で通年水温18℃を保っているそうです。

いつの間にか秋。
もう少ししたら、紅葉も見頃を迎えそうですね。

 

【小野民芸村 ことといの里】

大分県日田市源栄町4830-3
営業時間:9:00~17:00
HP:https://www.oidehita.com/archives/397