ハマアザミ(浜薊)は、野草のアザミの海浜性品種です。
海岸の砂地などに自生するキク科の多年草で、夏から冬にかけて、紅紫色の可愛い花を咲かせます。
葉はぽってりと厚く、光沢があるのが特徴で、葉の縁は鋭いトゲで覆われています。
根は牛蒡状で食用にすることから、別名でハマゴボウ(浜牛蒡)とも呼ばれます。
ハマアザミ(浜薊)の特徴や様子
海辺でみかけたハマアザミ(浜薊)。
ハマアザミ(浜薊)の特徴
日本特産のキク科の植物で、本州、静岡県以西から、四国・九州にかけて分布。
主として海岸に生育し、砂地、砂礫地から草原を好む海浜植物。
開花時期は、初夏から冬にかけて。
茎の先端に直径3 cm程度の紅紫色の頭状花序をつけます。
海浜植物の特徴を持つアザミです。
海岸の強風に対して低い草丈になり、潮風や強い日射に対して厚い光沢のある葉になっています。また、葉縁には鋭いとげが生えています。
根は天ぷらにしたり、葉は茹でてお浸しにしたりと食用になります。
名前の由来は、海岸に咲くアザミから。
科・属名:キク科 ・アザミ属
別名:ハマゴボウ(浜牛蒡)、ごぼうあざみ
花期:7〜12月
原産地:日本の太平洋側(本州、四国、九州)
花言葉:「勝負の時」
ハマアザミ(浜薊)の様子
草丈はやや低く15~40㎝ほどで、横に広がって生えてます。
葉が大きくてワサワサしています。触ろうとすると鋭いトゲでびっくりします。(かなり痛い)
花は野でみかけるアザミと似ています。
茎の先端に直径3 cm程度の頭状花序。
とても可愛い紅紫色。
ハマアザミの花は、小さな筒状花(管状花)がたくさん集まって出来ています。
キク科植物に見られるように、多数の小さな花が密集して一つの花のように見える頭花。
花と蕾の様子。
蕾の様子。
若い蕾。
トゲのある葉に守られてるようです。
ハマアザミの葉は、厚めで鋭い棘と強い光沢があるのが特徴。
羽状に切れ込み大きい葉。
葉は互生し、羽状に深裂し、裂片が三角状に尖り、基部は茎を抱かない。
アザミの名前はアザム(傷つける、驚きあきれる、の意)が転じた、花を折ろうとすると棘に刺されて驚くからなど、葉の棘を由来とする説があるそうです。
蕾・花・花後の様子。
色づいた蕾と開花後。
花が色褪せ枯れていく様子。
果実は痩果で、種子には長い冠毛がつきます。
冠毛は長さ2㎝前後。
ノアザミ(野薊)の様子
ノアザミ(野薊)は、キク科アザミ属の多年草。
日本固有種で、本州から九州にかけて分布しています。
日当たりのよい山野を好む、初夏から夏に花を咲かせるアザミの仲間の一種。
道端や空き地でも見かけます。最も普通に見ることができるアザミ。
草丈は50~100cm。
学名:Cirsium japonicum
枝先に直径3~5㎝の頭花を上向きにつけます。
深く切れ込んだ葉の縁にはトゲがあります。
花色は紅紫色で、まれに白もあるようです。