春を彩る「桃(モモ)」と「桜(サクラ)」は、よく似ているので間違えやすいもの。
特に観賞用の「花桃(ハナモモ)」と、花びらが多い「八重桜(ヤエザクラ)」の花は、区別がしにくかったりしませんか。
目次
花桃(ハナモモ)と八重桜(ヤエザクラ)の見分け方 違いや特徴
同じ時期に咲いていた「花桃(ハナモモ)」と「八重桜(ヤエザクラ)」。
どちらも花びらが多くぽってりとした印象の花、とっても華やかで存在感があります。
遠目にはそっくりで、花の色も形もよく似ていました。
サクラ(桜)とモモ(桃)の開花はおおむね同様で、開花時期は3月中旬〜4月下旬。
モモからサクラの順番で開花することが多いものの、寒暖差や地域差によっては開花時期がほぼ重なることもあるようです。
花桃(ハナモモ)と八重桜(ヤエザクラ)の見分け方
アップで見ても、似たような花。
でも、蕾(つぼみ)の様子は随分違います。
ヤエザクラの蕾は、花柄が長くぶら下がる感じ。
ハナモモの蕾は、枝にひっついてる感じで、形もぷっくり。
サクラとモモは、花弁の形で見分けるともありますが、
いろんな花びらの形があったりで、正直わかりにくかったりします。
花柄など花の付き方、蕾の様子をみると、違いがわかりやすいものです。
よく言われてるサクラとモモの見分け方
花弁の形
桜:先が割れている
桃:尖っている花柄
桜:花柄が長い
桃:花柄が非常に短い
※花柄(かへい)は、花序(受精後は果実)を支えるための茎のこと。
ハナモモ(花桃)は、花柄が短い
枝にぴったりついてるように咲いてるハナモモの花。
白いハナモモですが、ハナモモの特徴がわかりやすい。
花柄がとても短く、蕾もぷっくりしてます。
ヤエザクラ(八重桜)は、花柄が長い
ヤエザクラの花柄は長い。
ひゅんと花柄を伸ばして花を咲かせています。
ぶら下がっているみたいなヤエザクラの蕾。
形もぷっくりというより、縦長です。
またサクラは一節に多くの花をつけます。
ハナモモ(花桃)の特徴や様子
ハナモモ(花桃)は、花を観賞するモモの品種の総称。
中国を原産とするバラ科モモ属の耐寒性落葉低木。
ハナモモ(花桃)の特徴
モモ(桃)には、果実を食す「ミモモ(実桃)」と花を楽しむ「ハナモモ(花桃)」というものがあります。
モモが日本に伝わった時期は不明ですが、縄文遺跡から種が出土しています。
観賞用のハナモモとして改良が行われるようになったのは、江戸時代に入ってからのようです。
観賞用に品種改良されたハナモモは、八重咲きが多く、白、桃、緋紅色などのほか、一本の木から紅白の花を咲かせる源平咲きがあります。
樹形には立ち性、枝垂れ性、ほうき立ち性など。
実はとても小さく食用には適さないようです。
学名:Prunus persica
科・属名:バラ科・モモ属
別名:モモ、ケモモ
花色:白、赤、ピンク、複色
原産地:中国
花言葉:「あなたに夢中」「恋のとりこ」「気立てのよさ」「チャーミング」
ハナモモ(花桃)の様子
葉は花よりやや遅れて茂るので、大きな花が目立ち華やかです。
葉は細長い形で、縁にはギザギザがあります。(互生)
純白のハナモモ。
大きなハナモモの木。
存在感が抜群。
ヤエザクラ(八重桜)の特徴や様子
ヤエザクラ(八重桜)は八重咲きになるサクラの総称。
日本原産のバラ科サクラ属の落葉高木。
ヤエザクラ(八重桜)の特徴
ヤエザクラ(八重桜)は、一つのサクラの品種ではなく、八重咲きに花を付けるサクラのこと。
花びらの数が多く、ボタンザクラ(牡丹桜)とも呼ばれます。
オオシマザクラとヤマザクラなどの種間雑種として誕生した、栽培品種のサトザクラ群に属しています。
園芸用品種がとても多く、その数は300以上とされています。
ソメイヨシノに比べて開花期が1~2週間ほど遅いものが多いですが、ソメイヨシノと同じ頃に咲いてるものも見かけます。
花はやや大きめで、花弁の多さから丸くふんわりとした形になるものが多い。
学名:Prunus lannesiana
科・属名:バラ科・サクラ属
別名:ボタンザクラ(牡丹桜)、サトザクラ(里桜)、キクザクラ(菊桜)
花色:白、ピンク
原産地:日本
花言葉:「おしとやか」「豊かな教養」
ヤエザクラ(八重桜)の様子
花と同時に新葉を枝につけています。
濃いピンクの蕾と優しいピンクの花が、とても綺麗です。
花びらが多いのでモコモコとした印象。
淡いピンクのヤエザクラ。
こちらのヤエザクラも、ハナモモと同じ時期に見かけたものです。