「ネジキ(捩木)」は、捻じれる幹が名前の由来ともいわれています。
幹がねじれる様子には個体差があるそうですが、その姿はどこかユニークで面白い樹木。
初夏になると、壷形の白い小さな花を下向きに整然と並んで咲かせ、目を引きます。
秋になると黄色から赤色に紅葉してとても綺麗です。
花は下向きに咲きますが、果実は上向きに実り、美しい赤い冬芽が顔をだします。
ネジキの紅葉・ネジキの実の様子
本州(岩手以西)・四国・九州に分布するツツジ科ネジキ属の落葉低木。
山地の乾燥した尾根などに生える高さ2メートルから7メートルほど。
庭木として植栽されることもあります。
学名:Lyonia ovalifolia
別名:カシオシミ
花言葉:ネジキの花言葉は「悲しみの涙」
晩秋の紅葉の様子
優しい色合いの紅葉。
黄色から赤のグラデーションが綺麗。
葉身は卵形又は長卵形で薄く、大きさは長さ4〜10cm、幅1.5〜6cmほど。
縁に鋸歯はなく、先は細長くて尖っています。単葉で互生。
冬芽の様子
冬芽や若枝は赤褐色でツヤツヤと光沢があります。
赤く美しいので、花の少ない冬期の生け花の材料として利用されます。
冬芽には「三大美芽(さんだいびが)」があり、「ネジキ(捩木)」「コクサギ(小臭木)」「ザイフリボク(采振木)」の3種類だそうです。
ネジキの冬芽は卵形で先端がややとがり、2個の芽鱗が向き合っています。
長さ5〜7mmほど。
ネジキの実の様子
花は下向きにベルのようにぶら下がりますが、実は上向きです。
落葉後も枝に残り、熟すと五つに裂ける。(5ミリほど)
果実は長さ3~4ミリのやや扁平な球形。
ネジキの幹の様子
幹と樹肌に特徴があるネジキ。
樹皮のねじれ方は個体差が大きく右回りにも左回りにもなるそうです。
(幹のねじれの少ない個体やねじれのない個体もあります)。
材は緻密でかたいため櫛や傘の柄などに使用されるようです。
ネジキでは、初夏の新緑もとてもみずみずしくとても綺麗です。
スズランのように下向きにぶらさがる白い花は、とても可愛く魅力的ですよ。