サクラ(桜)は、春の花が美しい樹木ですが、秋に紅葉する葉の彩りもきれいです。
葉色は赤く染まるものから、オレンジ色、黄色までと、色鮮やかなグラデーションを楽しめます。
桜紅葉(さくらもみじ)という言葉もあり、サクラは古くから紅葉も観賞されてきたようです。
サクラ(桜)の紅葉 桜紅葉(さくらもみじ)の様子
秋になり、紅葉をはじめる公園のサクラ。
サクラ(桜)の紅葉の時期や特徴
落葉樹であるサクラは、晩秋になると葉をふるい落とし、冬になると、すべてが落葉して幹枝のみの姿になります。
サクラの紅葉は、一般的にモミジの紅葉よりも早く紅葉する傾向があるようです。
夏の終わりから、青々とした桜の葉の中に黄色い葉が混じり始めます。
秋が深まると、赤や黄色が入り混じる鮮やかな紅葉を楽しめます。
紅葉の時期や様子は、場所や木によって違います。
一本の木でも、日の当たり具合で色づき加減が変わります。
葉が薄いため、葉焼けして充分に色づく前に茶色くなったり、風の強い場所では早々に葉を落としているのも見かけます。
反対にとても寒い12月の半ばに、彩のよいサクラの紅葉をみかける場合もあります。
サクラ(桜)の紅葉の様子
山柿が色づくのと同じ頃に見かけたサクラの紅葉。
山柿と同じようなオレンジ色に色づいたサクラの葉。
公園のサクラは、まだ緑の葉もあり、色とりどりの様子。
緑の葉とオレンジの葉のコラボレーション。
場所によっては、しっかりと赤く紅葉した葉も多くあります。
鮮やかな明るい赤色。
葉の付け根には花芽がついています。
サクラは夏に花芽を形成し、10月頃には蕾(つぼみ)として完成し、冬には休眠して、翌春に花を咲かせます。
落ち葉も色とりどりです。
緑が入ったものから、深紅まで。
色が水彩絵の具のように混じり合い、葉っぱ1枚1枚それぞれに違った色彩の世界が満ちています。
赤い葉をまだ少し残してる、街路樹のサクラの様子。
ほぼ一色、オレンジに近い赤い葉だけが残っていました。
今にも風で飛んで行きそうな様子です。
12月半ばに見かけたサクラの紅葉。
前日は雪が舞い散る寒空でしたが、まだまだ多くの葉が残って、冬のサクラの紅葉が楽しめました。
この時期のサクラは、少し渋めの彩り。
深みのある紅色。
黄色い葉もまだ多くありました。
色合いは、同じ木でも日当たりなどの環境で違っています。
サクラの木の下の落ち葉もきれいでした。
サクラの紅葉は、冬に向けて葉を落す前準備。
日照時間が短くなる冬に、エネルギーを無駄にしないことや、水分が葉を通して出ていくことを防ぐためと考えられています。
葉の色を変え、やがて葉を落とし、冬を越します。
葉っぱは、秋になると葉の中にある葉緑素(クロロフィル)がこわれ、それまでは隠れて目立たなかった黄色の色素(カロチノイド)が見えて、まず黄色い葉になります。
その後、光合成で葉に残されていた糖類が変化し、アントシアンという赤い色素になります。赤色の方が濃いので、黄色は隠れて目立たなくなります。