ウラジロ(裏白)は、暖地の林内などではよく見かける大型のシダ植物。
葉は正月飾りとして門松、鏡餅、しめ飾りなど縁起物にも用いられてます。
春が来ると、葉の付け根から先端がくるっと巻いた新芽をあちこちに出しはじめ、その姿はとてもユニークです。
山菜のゼンマイやコゴミにも似ていますが、とても堅くて食用には不向きのようです。
ウラジロ(裏白)の特徴・新芽の様子
3月に見かけたウラジロ。
ひょっこり、あちこちに新芽を出してる様子。
ウラジロ(裏白)の特徴
ウラジロは関東以南、新潟以西に分布するウラジロ科ウラジロの大型多年生草本。
里山など主に低山地帯の林床などに生え、日の当たるやや乾燥した斜面などに大きな群落を作ります。
草丈は50~200cm。
葉は長さ30cm~1mほどで、羽状に2回深裂します。
表面はやや光沢のある鮮緑色で、裏面は粉白色。
二枚の葉の間から次年度以降、新たに葉柄を伸ばして一対の葉つけ、毎年葉の段を重ねてていきます。
根茎は太い針金状で黒褐色の鱗片を密に付け、横に伸ばします。
名前の由来は、葉の表が濃い緑色なのに対して裏が白いことから「裏白」の漢字があてられました。
学名:Diplopterygium glaucum
科・属名:ウラジロ科・ウラジロ属
原産地:日本、熱帯アジア
別名:シダ(羊歯、歯朶)、ホナガ(穂長)
花言葉:「無限に」「魅惑」「曖昧」「神秘」
ウラジロ(裏白)の新芽の様子
春になるとウラジロは、勢いよく羽片の基部(付け根)から新芽を伸ばします。
くるくると渦巻く新芽。
二股に別れてる新芽。Yの字形のような新芽も見られます。
ハート型のよう。
くるくると丸まった新芽には、たくさんの小さな葉(幼葉)が詰まっているようです。
綿毛で覆われている新芽の様子。
春のご挨拶のような・・。
茶色の新芽の様子。
くるくるとした新芽がほどけると、幼葉のお目見え。
産毛がついてるような初々しい若葉。
中央の茎にもみえる部分は葉柄で、羽片(小葉)が対になっています。
羽片は葉の先に行くにつれて小さくなります。
ウラジロ(裏白)の新芽に似てる? ゼンマイの新芽
ゼンマイ(薇)は、ゼンマイはゼンマイ科ゼンマイ属のシダ植物。
日本には北海道から沖縄に至るまで、全国の里山や山道の脇などにもよく生えています。
若芽は食用となり、山菜として古くから親しまれてきた食材です。
新芽はくるくるとした渦巻状、ワタ状の繊維で覆われています。
成長するにしたがいこの綿毛が落ち、青い葉が広がり始めます。
葉は2回羽状複葉。高さ0.5〜1m。
個々の小葉は、楕円形っぽい三角形で先端は丸く、淡緑色で表面につやがありません。
名前の由来は、新芽が渦状に巻いていることから「千巻き」という説、巻いた姿が古銭に似ることから「銭巻き」との説があります。
学名:Osmunda japonica
科・属名:ゼンマイ科・ゼンマイ属
原産地:日本、東アジア
別名:ハゼンマイ、シシゼンマイ、コゼンマイ
花言葉:「夢想」「秘めたる若さ」「空想」