クチベニスイセン(口紅水仙)の品種のひとつである「アクタエア」は、純白の花びらと副花冠の赤い縁取りが、なんとも愛らしいスイセン(水仙)です。
開花は遅めで、サクラの花が咲く頃に、ちょっと変わった色合いの美しい花を見せてくれます。
クチベニスイセン「アクタエア」の特徴や様子
「アクタエア」ヒガンバナ科 スイセン属(ナルキッスス属)の多年草。
クチベニスイセン「アクタエア」の特徴
「アクタエア」は、ポエティクス系(クチベニスイセン)の代表的な品種とされ、広く普及しています。
まっすぐに伸びた長さ30㎝ほどの花茎の先端に、純白の花弁と、縁が紅色になる副花冠が印象的な珍しい花を咲かせます。
外側の花びら(花被片)は白。
中心の筒状の花びら(副花冠)の外側は赤。
しべの周りは黄色です。
開花期は、3月上旬〜5月上旬。
「クチベニスイセン(口紅水仙)」とは、スイセンの園芸品種の中のひとつ。
原種スイセン・ポエティクスを育種材料にして作出された区分で、副花冠が平たく開いていて赤い縁取りをもつのが特徴です。
名前の由来は、副花冠の赤い縁取りが口紅を差したように見えることから。
スイセン(水仙)の名は、漢名の音読みで、仙人は天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙という中国の古典に由来し、水辺で咲く姿を仙人にたとえてつけられています。
口紅水仙の花言葉:「素敵な装い」。
クチベニスイセン「アクタエア」の様子
一茎にひとつの花。
花姿は花弁と萼片の6枚で、中心にラッパ状の副花冠がついています。
副花冠は小さい皿状で、赤いフリルのような縁取りが目立ちます。
白い花被と、赤の縁取りがある黄色い副花冠。
副花冠は、花冠の一部が変形して出来たものと言われています。
副花冠の中央には雌しべ1本。
短い雄しべ3本。長い雄しべ3本。
横からみた様子。
後ろからみた様子。
葉は根出する単葉。
扁平な線形~帯状で、先はまるいです。
草丈:約35~45cm。
クチベニスイセンの育て方
植え付け適期は秋で、9月下旬〜12月上旬。
霜の降りる前に植えつけます。
- 栽培環境
日当たりと排水のよい場所。
用土土質は特に選びませんが、水はけのよい土が適しています。 - 植え付け
よく耕した土に緩効性化成肥料等を混ぜ込み、球根の高さの2〜3倍ほどの深さに、尖った方を上にして植えます。(鉢植えは浅めに、庭植えは深め)。 - 水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。 - 肥料
庭植えの場合は、追肥の必要はほとんどありません。
鉢植えの場合は、芽が出た頃と花後のお礼肥を施します。 - 増やし方
分球、種まき。
球根を分ける「分球」の場合は、7月上~中旬に葉が枯れたら、球根を掘り起こします。
※花後は、葉を切らず枯れるまで残すことが翌年も開花させるコツで、黄色くなって枯れてから、取り除いてください。
水仙は花が終わったあと、葉から光合成をおこない球根に栄養を蓄え、綺麗な花を咲かせます。