よく見かけるスイセン 日本水仙・黄房水仙・八重咲き日本水仙、他

公園で咲いてたニホンズイセンとキブサキスイセンの花の写真
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冬から春にかけて、色んな種類の房咲きのスイセン(水仙)が見頃を迎えます。

ポピュラーなのは、「ニホンズイセン(日本水仙)」。
庭先や庭園でも見かけますが、公園や道路わきなどでも咲いています。

目立つのは、黄色い花を咲かせてる「キブサスイセン(黄房水仙)」。
ぽってりとボリュームがある「ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)」など。

他にも、真っ白な花を咲かせる「ペーパーホワイト」や、花弁が尖っている「グランドモナーク」なども見かけます。

ニホンズイセン(日本水仙)・キブサスイセン(黄房水仙)・ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)、ペーパーホワイト・グランドモナーク

ニホンズイセン(日本水仙)・キブサスイセン(黄房水仙)・ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)、比較写真

「スイセン(水仙、学名:Narcissus)」は、欧州南部、地中海沿岸原産で、ヒガンバナ科・スイセン属耐寒性多年草(球根植物)。
冬~春にかけて、香り高く清楚な花をラッパ状の下向きに咲かせます。

 

  • ニホンズイセン(日本水仙):古くから日本で親しまれてきた房咲き水仙。
  • キブサキスイセン(黄房水仙):黄色い花弁の房咲き水仙。
  • ヤエザキニホンスイセン(八重咲き日本水仙):花の中央部分の副花冠の部分が多弁化している八重咲きの品種の房咲き水仙。

 

※ 房咲き水仙(フサザキスイセン)とは名前のとおり「房咲き(一本の茎からたくさん花が咲く)」のスイセン(水仙)です。

 

ニホンズイセン(日本水仙)の特徴や様子

ニホンズイセン(日本水仙)」は、冬から早春に、線形の葉の間からすっと伸びた花茎の先に、白と黄色のコントラストが美しい花を咲かせます。

「ニホンズイセン」は日本という名が付いていますが、原産地が日本というわけではなく、古い時代に帰化して日本で野生化しているからの命名です。

また、水仙という名は中国が由来していて、「仙人は、天にあるものは天仙、地にあるものは地仙、水にあるものは水仙」という古典が由来して、水仙という名になったようです。

 

学名:Narcissus tazetta var. chinensis
別名:日本寒水仙、寒咲き日本スイセン、スイセン(水仙)、フサザキスイセン(房咲き水仙)、雪中花。
開花期:12~3月。
高さ30~50㎝、花径は3cm程。
花言葉:「うぬぼれ」「自己愛」「報われない恋」。

ニホンズイセン(日本水仙)の花の写真

ニホンズイセン(日本水仙)は、白花で副花冠が鮮やかな黄色。
6枚の花びらのうち、外側3枚は萼で、内側3枚のみが花弁。
雌蕊は1本、雄蕊は6本。

ニホンスイセン(日本水仙)の花のアップ写真

スイセン(水仙)は、暖かい春の訪れをいち早く知らせるおめでたい兆しの花=「瑞兆花(ずいちょうか)」といわれます。

また、香る花。
スイセン畑は、一面すっきりとしたよい香りに包まれています。

スイセンの香りには、ストレス軽減作用や鎮静作用があるといわれてます。

 

キブサスイセン(黄房水仙)

キブサスイセン(黄房水仙)の花の写真

キブサスイセン(黄房水仙)」は、ニホンズイセン色違いのような花姿。
「グランドソレドール」とも呼ばれます。

日本には大正時代に渡来したとされます。

花びらは黄色で、副花冠はオレンジに近い濃黄。
ニホンズイセンよりもやや遅れて見頃を迎えます。

 

学名:Narcissus tazetta odoru
別名:グランドソレドール、フサザキスイセン。
開花期:1月~4月。
高さ20~45㎝、花径2.5~4㎝程。
花言葉:「私のもとへ帰って」「愛に応えて」「騎士道精神」。

キブサスイセン(黄房水仙)の花のアップ写真

とってもキュートな花。
色が可愛く目をひきます。

ただ類似品種も多く、キズイセン(Narcissus jonquilla)は葉が細く別種です。

 

ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)

ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)が咲いてる様子の写真

ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)」は、ニホンスイセンの八重咲き品種。
ニホンズイセンと一緒に咲いていたりもします。

八重と言っても花びら(花弁)ではなく、副花冠の部分が多弁化しています。
雄しべが花弁化しているようです。

 

学名:Narcissus tazetta L. ‘Plenus’
別名:八重房日本水仙。
開花期:12月~4月。
高さ20~45㎝、花径3~4㎝程。

ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)の花の写真

ちょっと重たげですが、くしゃくしゃとした花が愛らしいです。

ヤエザキニホンズイセン(八重咲き日本水仙)の花のアップ写真

ボリューミーでユニークな花姿。

 

ペーパーホワイト

ペーパーホワイトの花

ペーパーホワイト」は、房咲き水仙の一種で、ニホンズイセンと同時期に咲く、真っ白の水仙です。
「シロバナスイセン」とも呼ばれています。

ニホンズイセンと違って副花冠が真っ白です。
大きさはやや小さめ。

日本には平安時代に薬草として伝わったと言われます。

学名:Narcissus papyraceus
別名:シロバナスイセン(白花水仙)、フサザキスイセン。
開花期:12月~2月。
高さ20~40㎝、花径3㎝程。
花言葉:「希望」「尊重」「神秘」。

 

グランドモナーク

グランドモナークの花

グランドモナーク」は、ニホンズイセンに比べ花びらが細く尖っているのが特徴です。
花びらの色はクリーム色で、副花冠は薄めの黄色。
一本の茎に6~8程の花を咲かせます。

オランダで作られた園芸品種で帰化しています。

 

学名:Narcissus tazetta cv. Grandmonarque
別名:フサザキスイセン。
開花期:1月~4月。
高さ20~40㎝、花径3~4㎝程。
花言葉:「思い出」「記念」。

 

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2022-02-10