7月のはじめ、ハス園でアサザの花の群生を見かけました。
気持ち良さそうに水面に浮んでる、たくさんの小さな黄色い花。
近くで見ると、花びらが裂いた布のようになっていて、なんとも愛らしい。
小さく繊細で素敵な花です。
しばし見とれて時間が過ぎました。
アサザは、朝に咲き、午後には閉じる半日花、見に行くときは午前中がおススメです。
アサザの花や葉、特徴・育て方
アサザは湖沼、池などの浅いところに群生する多年草。
今では、水質汚濁などの影響で数が減ってしまい、環境省のレッドリストで準絶滅危惧種に指定されてます。
アサザの特徴
ユーラシア大陸に広く分布するミツガシワ科アサザ属の多年生の水草です。
国内では北海道を除く全国に自生しています。
水の中の土に根を張り、水面に葉を浮かべる「浮葉植物(ふようしょくぶつ)」。
水面につるを伸ばし這うように横へ広げます。
初夏になると、スイレンに似た丸い浮葉の上に茎を伸ばし、直径3センチほどの黄色い花を咲かせます。(ちょっとキュウリの花にも似ています。)
学名:Nymphoides peltata
別名:花蓴菜(ハナジュンサイ)
開花期:5~9月
アサザは感じで書くと「浅沙」。
名前の由来は、
浅い水辺に咲く、浅く咲く⇒「アサザ」
朝早く咲くから⇒「アサザ」
などの説があります。
アサザの花言葉は、「しとやかな」「信頼」「平静」。
アサザの花
花びらの縁が、細かくぎざぎざになっています。
ちりめん状、布を手でちぎって糸がほつれたような長い毛があります。
3~5cmの黄色の5花弁。
雄しべ5本。
雌しべ1本。
葉の脇から花柄(かへい)を出して花を咲かせます。
アサザの葉
葉は、スイレンに似た切れ込みのある小形で、長楕円形~円形。
葉のふちは、浅い波状鋸歯(きょしじょうは)。
大きさは、5~6cmぐらで、濃緑色で光沢があります。
裏面は紫色を帯びています。
アサザの葉は、水中茎の節から伸びる葉と、地下茎から伸びる長い葉柄をもつ葉があります。また浮葉が密生すると、水面上に葉が立ち上がってくるようです。
アサザの育て方
アサザは、水の中の土に根をおろし、ランナー(ツル)を伸ばし、その先に葉柄(ようへい)を伸ばし花芽をつけます。
冬は葉がなくなってしまいますが、根が生きて冬を越すので、暖かくなるとまた花茎をのばし花を咲かせます。
- 【日当たり】
日当たりが悪いと花が咲きにくい。
日向から半日陰で、半日以上陽があたるところ。(冬季休眠中は弱光でも良い)
- 【水の管理】
地植えの場合は常時水を切らさないようにし、葉が深く沈み過ぎないよう植え込む位置を調節します。
鉢植えで育てる場合は、鉢ごと水につけ、葉が水面に浮くように水位を調節します。
※冬も水に沈めておきます。
※ 植え込む場合は、水生植物用土や田土が最適ですが、たいていの土でも大丈夫とのこと。
- 【増やし方】
株分けで増やすことができます。
また、伸びた茎から根が出ているので、2~3株に分けて植え付けます。
※ アサザは、繁殖力が強いので、株が込みいってきたら株分けをします。
アサザは育てやすい植物なので、メダカ水槽や、ビオトープにも良さそうですね。
メダカ池で、小さなアサザを育てています。
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