寒い冬にも凛と咲く、彩りを与えてくれる冬の花木や、赤い実をつける植物たち。
その鮮やかさに心がキュンとしたり、元気がもらえてたりしませんか。
植物には不思議な力があるとつくづく思います。
育ててみるのも楽しそうです。
冬の贈り物のひとつとして、花言葉を添えてプレゼントしても喜ばれそうですね。
目次
冬を彩る美しい植物 花や木13選
冬に彩りを与えてくれる素敵な植物を紹介しています。
つわぶき(石蕗)
キク科 / ツワブキ属
多年草
原産国:日本・台湾
見ごろ:10~12月
ぱっと目を引く黄金色が眩しい、つわぶきの花。
菊のような花で、花茎が3cm程度。
葉は蓮のように丸い葉。
日本の中部地方より南に自生している多年草で、海沿いや林などでもよくみかけます。
葉と茎を食べることもできます。
葉柄を利用して佃煮にして保存食にしたものが「きゃらぶき」です。
- 育て方
ひとたび植えればほっておいても丈夫で手間いらずな植物です。
薄日の当たるところが好みで、明るい日陰や半日陰で良く育ちます。
鉢植えの場合は、表土が乾いたら水を十分に与えます。
- 花の由来:葉が蕗(フキ)に似て、つやがあることから艶葉蕗(つやはぶき)が転訛したといわれています。また、葉が厚いことから厚葉蕗(あつはぶき)が転訛したという説があります。
別名には、タク吾・ツワ・ツヤブキ・イソブキ・イシブキという呼称もあります。 - 花言葉:「謙遜」「謙譲」「困難に負けない」「先を見通す能力」
シクラメン
サクラソウ科/シクラメン属
多年草
原産国:地中海沿岸
花期:11~4月
明治のはじめころにヨーロッパより入ってきた、シクラメン。
秋の終わりから春にかけて次々に可憐な花を咲かせます。1鉢あるだけでもお部屋がぱっと明るくなりますよね。
最近は、珍しい色や八重咲など新しい品種も多く、ミニシクラメンや寒さに比較的強く庭に植えができるガーデンシクラメンもあります。
- 育て方
冬は室内のよく日の当たる窓辺で管理します。
咲き終わった花梗や枯れた葉はとりのぞきます。
底面給水鉢で育てている場合は、水がなくならないように注意し、普通鉢の場合は、鉢土の表面が乾いてきたら、葉をめくって球根の頂部に水がかからないように、株元にたっぷりと水やります。
- 花名の由来:属名の学名「Cyclamen(シクラメン)」は、実のついた茎が螺旋状に丸まる性質から、ギリシア語で螺旋や円を意味する「kiklos(キクロス)」が語源になったといわれます。和名は、「豚の饅頭」「篝火花(カガリバナ)」
- 花言葉:「清純」「はにかみ」「思慮深い」
ポインセチア
トウダイグサ科/トウダイグサ属
常緑性低木
見ごろ:11~2月
原産国:メキシコ
クリスマスにはかかせない色鮮やかな、ポインセチア。
この赤い花弁のようなものは、花芽を包んでいる苞というもの。
黄色のツブツブが花です。
もともとは、メキシコ生まれの樹木で高さは5メートルにもなるそうです。
白いポインセチアやピンクの葉の「プリンセチア」も人気があります。
- 育て方
寒さに弱いので最低温度10度以上の日当りのよい室内に置きます。
春の終わりには、背丈を半分ほどにして屋外へ出して日光によく当てると新芽が伸びだします。
水を与えすぎず、乾かし気味に管理するのが大切です。
- 花名の由来:メキシコ公使のジョエル・ロバーツ・ポインセットがこの花を初めてアメリカに紹介したことにちなんでいます。和名は、「猩々木( しょうじょうぼく)」
- 花言葉:「祝福」「幸運を祈る」「私の心は燃えている」「清純」
水仙(スイセン)
ヒガンバナ科/スイセン属
多年草
原産国:スペイン、ポルトガル。
花期:12~4月
うつむきかげんに咲く姿が清楚で美しい、水仙(スイセン)。
ラッパ状の副冠が可愛らしく、香りが良いのも特徴です。
スイセンは日本の気候と相性が良く植えっぱなしても自然に増えていきます。
ラッパズイセン、八重咲きスイセン、房咲きスイセン、口紅スイセンなどがあります。
系統によって開花時期が異なり、早いものでは11月中・下旬から、ラッパズイセンなどは3月~開花します。
- 育て方
初心者でも育てやすい植物です。水はけのよい日当たりのよい場所で育てます。
庭植えの場合は、水やりもほとんど不要、鉢植えの場合は、表面が乾いたらたっぷりと水やりします。芽がでた頃と花後に肥料を施します。
咲き終わった花から順に取り除き、ほかの花に栄養分がいくようにしましょう。葉は完全に枯れるまで切らないようにします。
- 花名の由来:スイセンの学名は「Narcissus(ナルシサス)」。ギリシャ神話に登場する美少年ナルキッソスに由来するといわれます。和名は日本水仙です。
- 花言葉:「自己愛」「神秘」「うぬぼれ」
葉牡丹(ハボタン)
アブラナ科 アブラナ属
二年草、多年草
見ごろ:11~3月
原産国:ヨーロッパ
冬の庭にに彩りをあたえてくれる、葉牡丹(ハボタン)。
正月飾りとして親しまれています。
牡丹と名前が付いてますが、キャベツの原種系から発達したもので葉の美しさを楽しむ植物です。
世界で一番美しい葉型と葉色といわれているそうですよ。
春になると株の中央がせりあがり茎がのびてクリーム色の小花を咲かせます。
- 育て方
日当たりの良い場所で育てます。
水やりは、庭ではほとんど必要なく鉢の場合は乾いたらたっぷり与えます。
ハボタンは気温が下がる10月下旬から色づき始めますが、そのころに肥料が効きすぎるとと着色部に緑色が混じってきれいに色づきません。9月末以降は肥料を施しすぎないようにします。
- 花名の由来:和名の「葉牡丹(ハボタン)」で、重なり合った美しい葉を牡丹の花に見立てて名づけられました。
- 花言葉は「祝福」「愛を包む」「物事に動じない」
梅(ウメ)
薔薇(バラ)科/サクラ属
落葉高木
原産国:中国。
花期:1~3月
早春の代表的な花でもある、梅の花。
白・淡紅・紅色などの香りの強い可憐な花を咲かせます。
ウメは中国原産の花木で、朝鮮半島を経由して日本に渡ってきたといわれています。
たくさんの品種の育成や改良が行われ、現在では300種以上あると言われています。
- 育て方
日当たりがよく水はけのよい肥沃な土でよく育ちます。土の表面が乾いたらたっぷり水を与えます。鉢植えは花が咲いた後の4~5月に緩効性の化成肥料を根元にまきます。庭植えは、12月~1月に寒肥を根本に埋めます。
- 花の由来:花の美しさから「愛目(うめ)」、薬用に燻製にした実が「烏梅(ウメイ)」と伝来したなど諸説があります。和名も梅です。 英名だとJapanese apricot.です。
- 花言葉:「忠実」「高潔」「気品」
クロッカス
アヤメ科/サフラン属
多年草
原産国:ヨーロッパ南部
花期:2~3月
小さいながらも存在感がある、クロッカス。
寒さに強く晩冬から早春にかけて紫や白、黄色の可愛い花を咲かせます。
水栽培でも育てることが出来ます。
料理で使うサフランも、クロッカスの一種です。
- 育て方
日当たりがよく水はけがよいことが大切です。
水やりは、極端に乾かさないよう注意します。開花後に追肥を施します。
環境が悪くなければ、数年間植えっぱなしで毎年花を楽しむこともできます。
- 花の由来:Crocus(クロッカス)」は、ギリシア語の「krokos(糸)」が語源となり、長く糸状に伸びるめしべをもつことに由来します。和名は、花泪夫藍(ハナサフラン)
- 花言葉:切望、私を信じてください、焦燥、青春の喜び
山茶花(サザンカ)
ツバキ科/ツバキ属
常緑広葉樹
原産国:日本
花期:11~2月
寒さに負けず凛とした花をつける、山茶花(サザンカ)。
日本原産の植物です。
椿と良く似ていますが、花が終わる時期を見るとよくわかります。
椿は花ごとポトリと落ちますが、サザンカは花びらをパラパラと散らします。
- 育て方
日当たりのよい場所から明るい日陰で育ちます。
水やりは、土の表面が乾いたらたっぷり与えます。
2月に寒肥を株元の周辺に埋めておきます。鉢の場合は、花が咲き終わってから追肥します。
- 花名の由来:中国語でツバキ類を指す「山茶(さんさ)」に由来し、山茶花の本来の読みである「サンサカ」がなまったものといわれます。和名も山茶花(さざんか)、英語でもSazanqua(さざんか)ですよ。
- 花言葉:「理想の恋」「ひたむきな愛」「愛嬌」「困難に打ち勝つ」
シンビジューム
ラン科/シンビジューム属
多年草
原産国:中国、ネパール、インド
花期:1~5月
四大洋ランの一つとされてる、シンビジューム。
上品な花で贈り物にも最適です。
育てやすく花持ちもよく1つの花だけで1ヶ月ほど咲き、次から次へと花を咲かせるので、3ヶ月近く花を楽しむ事ができます。
人気があるランで、出荷量ではコチョウランに次ぐ多さだそうですよ。
- 育て方
日光に当たる明るい場所で育てます。真冬以外は強い日差しを避けた風通しのよい戸外が適します。表面が乾けば与えるようにします。夏はよく乾くので毎日与えます。
比較的肥料を好む植物です。
シンビジウムは、花を咲かせるため、10月頃「芽かき」をします。1本の茎には1~3個ほどの花芽を残して他の葉芽は全て取り除きます。
- 花の由来:ギリシア語の「cymbe(舟)」と「eidos(形)」を語源としてます。その唇弁(ラン科植物にみられるくちびる状の花びら)の形に由来するといわれます。和名は、春蘭(シュンラン)、寒蘭(カンラン)
- 花言葉:「大志」「飾らない心」
南天(ナンテン)
メギ科/ナンテン属
常緑低木
見ごろ:11~2月
原産国:日本・中国
寒い冬に真っ赤な実をぎっしりつける、南天(ナンテン)。
お正月の飾りにも利用されたりします。
ナンテンは「難転=難を転ずる」という言葉になぞらえ縁起の良い木として重宝されてきました。
実に含まれるナンテニンは、咳止めやのどの痛みを和らげる効果があり「のど飴」にも利用されています。花は夏に小さな白い花を咲かせます。
- 育て方
水はけが良く肥沃な土を好み午前中の光が当たるような半日陰地よく育ちます。
地植えの場合は特に水やりは必要ありませんが、鉢植えでは、夏期に水切れを起こさないように注意します。肥料を与えなくても大丈夫に育ちます。
- 花の由来:和名は南天で、「南天燭(なんてんしょく)」「南天竹」を略したものとされています。
- 花言葉:「機知に富む」「福をなす」「良い家庭」「私の愛は増すばかり」
千両(センリョウ)
センリョウ科/センリョウ属
常緑広葉小低木
原産国:日本、インド
花期(実の見頃):11~2月
発色の良い赤い実が愛らしい、千両(センリョウ)。
半日陰の場所に自生していることが多い植物。
縁起物として正月用の生け花にも利用されます。葉の形が小判に似ているとして縁起をかつぐこともあるそうです。
センリョウは赤い実だけでなく、黄色い実がつくキミノセンリョウもあります。
- 育て方
湿り気のある良い明るい半日陰を好みます。鉢植えは、通年戸外に置き直射日光は避けます。寒さにはやや弱いです。
庭植えは特に水やりは必要なく鉢植えの場合は土の表面が乾いたら水を与えます。
肥料はほとんど必要ありません。
日照不足や水切れや、開花時期に雨で受粉ができないと実が付かない原因になります。
- 花の由来:同じく赤い実をつける万両よりも実が少ないため、千両という和名になったのが由来です。
- 花言葉:富貴、可憐、裕福
福寿草(フクジュソウ)
キンポウゲ科/フクジュソウ属
多年草
原産国:日本。
花期:2~4月
雪解けとともに鮮やかな黄金色の花を咲かる、福寿草(フクジュソウ)。
1つの花茎に1~4輪の小さな花をつけます。
「福を招く」新春を祝う意味をもつ福寿草、元日草(がんじつそう)や朔日草(ついたちそう)の別名ももっています。江戸時代から栽培され、園芸品種も多くあります。
- 育て方
水はけの良い落葉樹林の下や明るい木もれ日を好みます。土の表面が乾きはじめたらたっぷりと水を与えます。花には水がかからないようにします。また花が咲いた後は、付け根からこまめに花がら摘みます。
花後と秋に置き肥を施します。鉢植えの場合は2年に1回程度植え替えをします。
- 花名の由来:和名が福寿草で、幸福と長寿を意味し、新春を祝う花として名づけられました。
- 花言葉:「幸せを招く」「永久の幸福」「祝福」
クリスマスローズ
キンポウゲ科/クリスマスローズ属
多年草
原産国:ヨーロッパ、西アジア
花期:1月~3月
うつむき加減に咲く可憐な花、クリスマスローズ。
色合いが少しシックで、上品な存在感がある植物です。
一重咲きをよく見かけますが、最近は八重咲きの品種や半八重咲きの品種のクリスマスローズもよく見られます。
- 育て方
丈夫で育てやすい植物ですが夏の暑さにはやや弱い。水はけのよい落葉樹の木陰など明るい半日陰を好みます。鉢植えの場合は、10月から4月ごろまでは日当たりのよい場所で、5月から9月ごろまでは明るい半日陰で育てます。乾燥気味で育てますが、土が乾いたらたっぷりと水をあたえます。
肥料は、10月頃の生育期と花期が終わった後に追肥します。
- 花名の由来:クリスマスの頃に咲くバラという意味がありますが、本来はヨーロッパで咲く「ヘレボルス・ニゲル」という原種の名前です。「初雪おこし」という和名もつけられています。
- 花言葉:「いたわり」「追憶」