新緑の中で、ひときわ鮮やかな黄色い花を咲かせる「ウンナンオウバイ(雲南黄梅)」は、柳のような枝に花を下垂して咲かせ、遠目には「ヤマブキ(山吹)」に似た雰囲気をもつ植物です。
別名の「オウバイモドキ(黄梅擬き)」は、早春に花咲く「オウバイ(黄梅)」に似ることから名がついています。
ウンナンオウバイ(雲南黄梅)の特徴や様子
鮮やかな黄色の花を咲かせるウンナンオウバイ(雲南黄梅)。
オウバイ(黄梅)よりも、やや遅れて咲きだします。
ウンナンオウバイ(雲南黄梅)の特徴
中国西南部原産のモクセイ科ソケイ属の半つる性常緑低木。
日本に入ってきたのは、明治初期とされます。
樹高1~2m程。
茎は根元から多数分枝し、上部で垂れ下がります。
葉は三出複葉で対生し、小葉は全縁の先が尖った長い楕円形。
開花時期は3~4月。
直径4~5cmの鮮やかな黄色の筒状花を下垂して咲かせます。
名前の由来は、雲南省原産で梅に似た花を咲かせることから。
また、オウバイ(黄梅)によく似ていることから、オウバイモドキ(黄梅擬き)の別名がついています。
ウンナンオウバイ(雲南黄梅)とオウバイ(黄梅)の違い。
オウバイ(黄梅)は、ウンナンオウバイ(雲南黄梅)と比べると、全体的に楚々とした印象です。春の訪れを知らせる、迎春花とも呼ばれます。
ウンナンオウバイは花期が3~4月ですが、オウバイは2月頃から咲き始めます。
花は綺麗な一重で、花径2cm程と小さい。
また、オウバイは落葉樹で、葉よりも先に花が咲きます。
ウンナンオウバイが常緑樹で、花と葉が一緒にみられます。
ウンナンオウバイ(雲南黄梅)の様子
しな垂れた枝に、鮮やかな黄色の花が株いっぱいに咲かせる「ウンナンオウバイ(雲南黄梅)」。
分枝して枝垂れた枝の葉の付け根に、花径3、4㎝程の花をつけます。
枝が細く長く伸び、柳のような風情。
若枝は緑色で4稜がありますが、太くなると次第に丸くなります。
枝先につく花。
ウンナンオウバイの花は、変わり咲きのようになったり、綺麗な二重咲きになったりと変化があります。
花びらが6~10枚に分裂してる為、二重あるいは八重先に見えます。
横から見た様子。
花の中心から旗弁がでるものもみられます。
中心には1本の雌しべと2本の雄しべ。
結実しないとのこと。
落ちた花の様子。
筒状につながった合弁花の花は、花びらを散らさずポトリと落ちます。
葉は対生し、3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)。
小葉は長さ3~5cm、幅1.5~2.5cmの狭卵形~狭楕円形で全縁。
幹の様子。
樹皮は灰褐色。
幹は束のように集まって生ずる叢生(そうせい)。
根株から複数の幹が群がり、株立ちします。
学名:Jasminum mesnyi
科・属名:モクセイ科・ソケイ属
原産地:中国
別名:オウバイモドキ(黄梅擬き)、ウンナンソケイ(雲南素馨)
開花期:3月〜4月
花言葉:「明朗」「優美」
ヤマブキ(山吹)の特徴や様子
春から初夏に鮮やかな黄色い花を咲かせるヤマブキ(山吹)。
ヤマブキは、日本、中国、朝鮮半島に分布するバラ科ヤマブキ属の落葉性低木。
日本では、北海道から九州の低山帯に自生し、古くから庭木としても親しまれています。
株立ちになって樹高1.5~2m程度に成長します。
長い枝先は下方に垂れ下がり、花をつけます。
別名に、オモカゲグサ(面影草)、カガミグサ(鏡草)、 モシオグサ(藻塩草)、ツキデッポウ(突き鉄砲)、ヤマブリ(山振)などがあり、
名前の由来は諸説あるようですが、山から吹く風で揺れる様子から、「山振り」と呼ばれていた名前が転訛したとされます。
ヤマブキの花期は4月~5月。
小枝の先に花径 3~5cm、5 枚花弁の黄色い花を咲かせます。
ヤマブキ色の花が連なって垂れ下がる様はとても美しく、風情があります。
中央には多数の雄しべと、雌しべ5~8個。
ヤマブキの八重咲の園芸品種。
八重は雄しべが花弁化して、雌しべは退化しているため結実しません。
葉のつき方は互い違いに生える(互生)。
長さ4~8㎝の卵形又は狭卵形で、葉質は薄く、表面は鮮やかな緑色。
縁には不ぞろいの重鋸歯があり、葉先は尾状に長い鋭尖頭。
学名: Kerria japonica
科・属名:バラ科・ヤマブキ属
原産地 :日本、中国、朝鮮半島
別名:オモカゲグサ(面影草)、カガミグサ(鏡草)、 モシオグサ(藻塩草)、ツキデッポウ(突き鉄砲)、ヤマブリ(山振)
開花期:4月〜5月
花言葉:「気品」「崇高」「金運」