ベニコウボネは、鮮やかな黄色やオレンジの花が美しい水辺の植物です。
黄色の花を咲かせるコウボネの変種で、最初は黄色の花を咲かせ、開花後2~3日で黄色から紅色に変化していくようです。
九重連山を見渡せる、大分県の千町無田水田公園で見かけた珍しいベニコウボネ。
睡蓮よりも小さな花ですが、インパクトがあるとても素敵な花でした。
ベニコウホネ(紅河骨)の特徴 花や葉の様子
コウホネ(河骨)とは、浅い池や沼などに生えるスイレン科コウホネ属の水生植物。多年草。
ベニコウホネ(紅河骨)は、黄色と紅の2色の花色を楽しめます。
ベニコウホネの特徴
コウホネは黄色の花を咲かせますが、ベニコウボネは、最初は黄色い花が咲きだんだん朱色に変化していくコウホネの変種です。
コウホネは、スイレンの仲間で、円形の葉にはスイレン同様に切り込みが入っています。水面上に長い花柄を伸ばし、小さなお椀型の厚手の花を咲かせます。
名前の由来は諸説あり、一説には、川辺に生え、ワサビ状の白い地下茎が白骨のように見えることから、「河の骨」の意でこの名がついたとされています。
また、ワサビ状のコウホネの根茎の部分を縦割りにしたものを「川骨(センコツ)といい、川骨は日本薬局方に登録されている生薬です。
別名は、センコツ(川骨)。カワホネ、ヤマバスなど。
学名:Nuphar japonicum f.rubrotinctum
科・属名:スイレン科・コウホネ属
開花時期:5月~9月
原産地:日本、朝鮮半島
草丈:10~40cmほど
花言葉(コウボネ):「崇高」「秘められた愛情」「その恋は危険」
ベニコウボネが咲いてる様子
根が水底の土中の中にある浮葉植物 。
しっかりとした葉柄を持った大きな葉を水上に立ち上げています。
葉の間から長く伸びた茎先に、黄色とオレンジの花を咲かせています。
ビビットな色で遠くからも目立ちます。
ベニコウボネの花・葉・果実・蕾の様子
咲き始めは黄色い花。
花柄の先に1輪、5cmほどの椀形の花。
5枚の花弁のように見えるものは萼(ガク)で、萼の内側に花弁(花びら)があります。
その内側には雄しべが沢山あります。
真ん中に雌しべの柱頭が1つ見られます。
2~3日で黄色から紅色に変化していくようです。
雄しべも垂れています。
赤く色づいたようす。
花から果実へ
果実は、果実は洋ナシ状の緑色。
完熟すると種が散布されます。
種は、水面を浮遊し分布域を広げます。
水上に出る葉は長卵形〜長楕円形。基部は矢尻形。
長さ20~40cm、幅7~20cmほど。
丸い蕾。
コウボネの種類
コウホネ属は北半球の温帯を中心に20種ほどが知られ、日本では4種およびいくつかの変種が知られてるそうです。しかし変異の幅も広く、その区別はなかなか難しいとのことです。
- 「サイジョウコウホネ(西条河骨)」コウホネとベニオグラコウホネの自然交配種と言われ、花は黄色で柱頭部が赤いのが特徴。
- 「ネムロコウホネ(根室河骨)」日本の北方に生えるコウホネで、葉は、空中に出ないで水面に浮かんでいるのが特徴。エゾコウホネとも呼ばれます。
- 「ヒメコウホネ(姫河骨)」コウホネより小さいというので「ヒメ」と名が付いています。
葉が小型で丸い「東海型」と、葉がやや大型で卵形をした「西日本型」があるようです。 - 「オゼコウホネ(尾瀬河骨)」「オグラコウホネ(小倉河骨)」