「ワタゲツルハナグルマ(綿毛蔓花車)」は、「アークトセカ」とも呼ばれる南アフリカ原産の帰化植物。
ロゼット状に葉をひろげ、タンポポみたいな黄色の花を咲かせます。
一見タンポポと間違えそうな植物ですが、よく見ると花のつくりと葉の形が違いますよ。
目次
ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)の特徴や様子
南アフリカを原産地とする、キク科ワタゲハナグルマ属の耐寒性常緑多年草。
ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)の特徴
観賞用として栽培される他、匍匐茎を伸ばして四方に広がるので、グランドカバーや法面緑化などにも使われています。日当たりのよい場所を好み繁殖力旺盛な植物。
葉はロゼットとなって地表面に広がり、長さ20cm程度で深く波状に切れ込んでいます。
開花時期は5~7月くらい。
花は大きさは4~5cmほどの鮮黄色。
花茎は長さ10~20cmほどで、褐色の毛があり、柔らかい。
名前の由来は、葉が細かな綿毛で覆われていて、ハナグルマ(ガーベラの和名)の花に似ていることから。「アークトセカ」は学名からの名前です。
筒状花が黄色のものはワタゲツルハナグルマ(綿毛蔓花車)、紫色を帯びるものはワタゲハナグルマと(綿毛花車)と呼ばれてるようです。
科・属名:キク科・ワタゲハナグルマ属
別名:アークトセカ、西洋タンポポ
草丈:15~30cm
開花期:5~7月
原産地:南アフリカ
花言葉:「神のお告げ」「神託」
ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)の様子
斜面にぎっしり群生しているワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)。
匍匐枝を伸ばして根を下ろし、次々と新しい株をつくります。
遠目でみるとタンポポに似ていますが、外側が舌状花、内側が筒状花に分かれています。
タンポポの頭花は、舌状花のみで構成されます。
花は昼間開いて夜には閉じます。
花茎は長さ10~20cmほどで褐色の毛があります。
波うってるような葉の形。
長さ8~20cmほど、羽状に深裂した4~6対の裂片。
葉裏には、ビロード状の白い毛があります。
放射状に広げた葉。
ロゼットの中心に芽があります。
丸い蕾。
茎の赤褐色の毛が目立ちます。
「ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)」と「タンポポ」の違い、見分け方
タンポポ(蒲公英、学名:Taraxacum)は、ユーラシア大陸及び北米等が原産で、キク科タンポポ属の多年草です。
地面を這うように茎や葉っぱを生やし、春になると黄色い花を咲かせます。
タンポポの開花時期 3月~5月。
科・属名:キク科・タンポポ属
別名:鼓草(ツヅミグサ)
原産地:北半球の温帯~寒帯
花言葉:「愛の神託」「神託」「真心の愛」「別離」
「ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)」と「タンポポ」の違いは、葉をみるとわかりやすいです。
ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)の葉は、ゆるやかに波打っていますが、タンポポの葉は、ぎざぎざと切れ込みが鋭く尖っています。
また花も中心部に、まるい筒状花があるのは、ワタゲツルハナグルマ(アークトセカ)。
すべて細長い舌状花は、タンポポ。
タンポポの英名の「Dandelion(ダンディライオン)」は、フランス語の「dent-de-lion(ライオンの歯)」に由来し、タンポポのギザギザした葉がライオンの牙に似ていることにちなんでます。