沖縄では、フクギの木をよく見かけました。
特に、沖縄美ら海水族館のすぐ近くにある備瀬(びせ)のフクギ並木がある集落は、タイムスリップしてしまったかのような不思議な場所でした。
白っぽいサンゴの砂の小道には、家を取り囲むように植えられたフクギが連なって緑のトンネルになっています。
どこか昔・・・幼い頃の記憶がよみがえるようなひと時、
キラキラとした木漏れ日の中、ゆったりとした時間が流れていました。
フクギの木のことも、かなり気になり調べてみましたよ。
フクギってどんな木?
『フクギ(福木)』は、フクギ科フクギ属の常緑高木。
熱帯性常緑高木で、沖縄県がその生息の北限とされています。
学名:Garcinia subelliptica
別名:kwazibag、Common garcinia
原産地:台湾 、フィリピン
フクギの成長は、ゆっくりで何十年もかけて大きくなるそうです。
しっかりとした根を深くまで張るので、台風などの大風が吹いても倒れにくい木。
並べて植栽すると緑の壁のようになり、防風林・防潮林として活躍します。
また、火事による隣家への延焼防止にもなるそうです。
「葉」は、楕円形の光沢がある厚い葉で、付き方は対生です。
「花期」は、5-6月。
1.5cmほどのクリーム色の5弁花を葉の付け根に咲かせます。
雌雄異株なので、雌花と雄花が少し違います。
「果実」は、直径3cmほどの黄色の実。
コウモリや鳥の餌となります。
果物の女王と呼ばれるマンゴスチンと同じ属ですが、フクギは食用にはされてません。
落ちた実は、とても臭いそうですよ。
「樹皮」は、染物の「黄色の染料」として使われます。
沖縄の染物「紅型」「琉球紬」「久米島紬」などにも使われているそうです。
フクギは、「福を呼ぶ木」とも言われていますよ。
備瀬のフクギ並木を散策しました!
備瀬のフクギ並木は、250年以上前の琉球王国時代から台風や北風、暑さから屋敷を守るため植えられて住民の生活を守ってきたそうです。
海に沿って細長く伸びる約1km程のフクギ並木の小道を、ゆっくり散策しました。
並木道には、昔ながらの民家や、カフェ、民宿などもあります。
アクセス
住所:沖縄県国頭郡本部町備瀬
アクセス:🚌備瀬入口バス停から徒歩約5分。
🚗沖縄自動車道許田ICから車約50分。
※海洋博記念公園北隣、美ら海水族館から車で約5分ほど。
伊江島を臨む備瀬の海岸線沿い。
レンタサイクル、水牛車での散策もできます。
無料駐車場あり。
フクギ並木の散策へ
並木道には、順路があるので迷子になりませんよ。
小径は、緑いっぱいのひっそりとした空間。 ⇐ 一目で気に入ってしまいました!
珊瑚の砂が敷かれた道は白く、きれいに掃き清められています。
100年以上前に作られたという貴重な文化財がありました。
集落内で2番目に古い門中だそうです。
備瀬のイノー(サンゴで囲まれた浅い海)の砂岩で作られた屋敷の壁。
すべてが優しい色合いに見えるのは、気のせいかな・・?
歩いてると、大きなフクギの木をたくさん目にします。
あれれ・・クワズイモみたいな植物が寄生しているよー
フクギは、古いものだと樹齢300年以上だそうですよ。
根元には、こんな可愛い芽もあったりします。
「夫婦福木」がありました。
夫婦円満や幸せを呼ぶ、パワースポットになってるそうですよ。
根が一つで途中から二股に分かれている大きな木。
上を見上げれば、
隣同士の木が葉を重ね合い、穏やかな木漏れ日が気持良いです。
住む人にとっても、きっと暑さ対策にもなっている木なんでしょうね。
上を向いたり、下を向いたり、横を見たりと、
ちょっと忙しい小道でした。
伊江島
フクギの並木道は、海沿いに平行しています。
海側へ縦に抜けてみると、今度は目の前に、わ~と美しい沖縄の海が広がっています。
帰り道は、海沿いの道を歩きます。
太陽サンサンで、ちょっと暑いけど・・・・
海岸で遊んだりしながら駐車場まで行くことに~♪
さずが沖縄ですね!
透明度が高くきれいな海ですよ。 これまた感動!
覗き込むと、魚たちが泳いでる姿が見れました。
備瀬のフクギ並木の感想
暑い夏の日でしたが、
海沿いの備瀬のフクギ並木は、とても爽やかで癒しがいっぱいでした。
フクギの木の葉は何層にも重なり太陽の熱を遮断しくれたり、海風が気持ち良かったり。
やっぱり空気もきれいなんでしょうね。幸福な気持ちになりましたよ!
フクギの木の集落は、どこか懐かしく優しい雰囲気が漂っています。
いつまでも居たくなるような場所でした。
小道から突然広がる海も、最高に美しかった!