ツツジやシャクナゲの花びらについているテンテンとした斑点模様。
「これは花の模様?」、「何か意味があるの?」などと考えてしまうことありませんか。
これは昆虫に蜜のありかを知らせる、道しるべの「密標(みつひょう)」です。
ガイドマーク、ハニーガイド、ネクターガイドなどとも言われてます。
目次
ツツジやシャクナゲの花弁で見かける斑点模様 密標の様子
一見、おしゃれなアクセントのような赤っぽい斑点。
このツツジは、斑点模様が上部にある1枚の花弁だけにくっきりついてます。
「斑点状のもの」⇒「密標」。
昆虫に蜜の在り処を教え、花の思惑どおりに花粉を運んでもらうよう昆虫をガイドするためのもの。
蜜標の付いている花びらの元は筒状に丸まっています。
その奥に蜜腺があるようです。
薄ピンク色の花では蜜標がよく目立ちますが、赤や白色の花ではあまり目立ちません。
しかし、密標は人の目に感じられない紫外線を出してるとのこと。
紫外線は、ヒトの眼には感知されませんが、植物にやってくる昆虫たちの眼には感知されることが分かってるそうです。
昆虫は,波長の長い赤色などを見ることができないのですが,波長の短い紫外線(UV)を見ることができます。実験として大量のモンシロチョウを放した時,赤い花にはほとんど集まらず,紫の花に多く集まったそうです。ツツジ類の蜜標部分は紫外線を吸収するので昆虫には濃く見え,蜜腺に誘導する目印になっていると考えられています。引用:科学実験データベース
ツツジの蜜標の様子
白いツツジは蜜標が目立たない。
キレンゲツツジの蜜標の様子
キレンゲツツジの上部の花びらには、濃いめの黄色の蜜標がたくさんついていました。
シャクナゲの蜜標の様子
シャクナゲの花びらの上部にも点々が見えます。
蜜標(ガイドマーク、ハニーガイド、ネクターガイド)とは
「蜜標」は、虫に蜜のありかを示す花弁の模様のことです。
ツツジやシャクナゲは、人の気を引く豹柄みたいな模様ですが、
オオイヌノフグリの蜜標は、花びらに中央に向かって何本もの線が描かれています。
タンポポは、人の目には黄色一色に見えますが、紫外光を吸収する物質が花の中央に多く含まれるため、紫外線を感知できる虫には模様があるように見えてるそうです。
シャガの花は、オレンジ色と青(紫)色の斑点が蜜標。
花の模様のようできれいです。