秋が深くなるとイロハモミジの紅葉が見頃を迎えます。
イロハモミジは、1本の木、1枝からも緑色に赤や黄色、オレンジなど、カラフルないろどり、美しいグラデーションを楽しめます。
目次
イロハモミジの紅葉 色とりどりのカラフルな葉
「イロハモミジ(伊呂波紅葉)」は、福島県以西の本州、四国及び九州に分布するムクロジ科・カエデ属の落葉高木。
一般に「モミジ」と言えば、カエデ類を代表してイロハモミジのことをいうようです。
紅葉だけでなく、春には若葉と深紅の小花、夏は青葉がきれいで、四季を通じて美しい姿を見せてくれます。
名前の由来は、
イロハの名は5~7つに尖った葉先を「いろはにほへと」と数えた事に由来したと言われております。
「~モミジ」という呼び名は「紅葉する」という意味の方言である「もみず」が由来となった俗称。
科・属名:ムクロジ科・カエデ属
原産地(分布) 日本(福島県以南) 朝鮮半島 中国 台湾
別名 イロハカエデ、タカオカエデ、コハモミジ
花言葉:「美しい変化」「調和」「自制」「大切な思い出」
紅葉は、イロハモミジの冬支度
晩秋になると美しい紅葉を見せてくれるイロハモミジ。
紅葉は、冬にそなえての、休眠期にはいる準備段階のようです。
生き残るための冬支度
秋に美しく紅葉する木は「落葉樹」と呼ばれています。春から夏は、たっぷり日差しを浴びることができるので、光合成を盛んに行い、成長するために必要な栄養をたくさん作ります。
しかし、秋になって日差しが弱くなると、光合成によって作られるエネルギーは激減します。「光合成によって得られるエネルギー」より「葉を緑色に維持するエネルギー」の方が大きくなってしまうのです。
そこで落葉樹は、余分なエネルギーをカットしようと、葉に栄養や水分を送ることをやめます。その代わり、枝や幹にエネルギーを蓄え、寒い冬を乗り越える準備をするのです。
引用:紅葉豆知識
緑から、赤・オレンジ・黄色の葉へ紅葉する理由
晩秋になると、イロハモミジの葉はおおまかに、緑→黄色→赤色と変化していきますが、これは葉の中に含まれる色素の違いによるものだそうです。
葉の緑色の正体は、クロロフィル(葉緑素)という色素。
紅葉で葉の色が変わっていくのは、寒くなって緑色の色素が減ることから始まります。
秋になると、光合成に使われる葉緑体中の色素「クロロフィル」が分解されます。
それまでクロロフィルの緑色に隠されていた、黄色の色素「カロチノイド」が目に見えるようになります。
また、「アントシアニン」と呼ばれる赤い色素も秋に合成されます。
- 緑色の色素:葉緑素クロロフィル
- 黄色の色素:カロチノイド
- 赤色の色素:アントシアニン
※ 同じ赤でも、真紅やサーモンピンク、オレンジなどいろんな色の紅葉があるのは、アントシアニンの量が違うからだと考えられてるそうです。
一枝から、緑・黄色・オレンジ・赤の葉に色づくイロハモミジ
同じ時期、同じ枝からもカラフルな葉。
真っ赤な葉もあれば、くすんだ赤、オレンジや黄色、黄緑など。
紅葉している葉のなかに、まだ緑色の葉も混じっています。
かえって緑の葉が目立ちますね。
(まだ冬支度をしないのかな・・・)
葉の一部だけ赤く色づいてる葉。
こちらは黄色にはならず、緑から赤へ紅葉しています。
葉の色は、クロロフィル、カロテノイド、アントシアニンの比率で変わようです。
紅葉は、ゆるやかに寒くなるより一気に寒くなるほうが、鮮やかな赤になるようです。
日光がよく当たる場所で、適度に湿度のある場所が、きれいに紅葉しやすいそうです。