まだ寒い時期に見頃を迎えるカンヒザクラ(寒緋桜)は、暖地性の桜でヒカンザクラ(緋寒桜)とも呼ばれています。
旧暦の正月あたりに咲くことから、ガンジツザクラ(元日桜)と呼ばれることもあるそうです。
カンヒザクラは、ソメイヨシノとはちょっと違って、釣り鐘状の濃紅色の花を咲かせます。
下向きに鮮やかな花を咲かせるとても綺麗な桜。
九州では、梅が見ごろを迎える2月の中旬に見頃を迎えます。
椿や水仙の花と一緒に見れたりもします。
目次
寒緋桜(カンヒザクラ)ってどんな桜? 様子や特徴
寒緋桜(カンヒザクラ)は、バラ目バラ科サクラ属の落葉小高木です。
寒緋桜(カンヒザクラ)とは
寒緋桜(カンヒザクラ)は、まだ寒い早春に葉より先に、緋色または濃桃色の小花を枝一杯に咲かせます。
日本で一番最初に咲く桜とも言われています。
名前は、「寒い時期に緋色の花を咲かせる桜」から名付けられました。
サクラ類の中では、最も紅色が濃いとも言われていますよ。
緋寒桜(ヒカンザクラ)とも言いますが、彼岸桜(ヒガンザクラ)とは別の種類です。
沖縄で「桜」と言えば、このカンヒザクラを指すようです。
1月に聞くサクラの開花宣言は、カンヒザクラのこと。
分類:バラ科・サクラ属
学名:Prunus campanulata
別名:ヒカンザクラ(緋寒桜)、タイワンザクラ(台湾桜)、ヒザクラ(緋桜)
英名:Taiwan cherry
原産地:南中国、台湾
開花時期:1〜3月の上旬
花言葉:艶やかな美人
寒緋桜(カンヒザクラ)の花のようす
花びらが下向き。
ぱっとは開かず、半開状に咲かせます。
1つの枝から、2cm前後の花を複数咲かせます。
ガク(萼)も緋色をしています。
とても艶やかな色です。
学名の「campanulata(カンパニュラのような)」は、キキョウ科の植物のカンパニュラに似た下向きの花びらを咲かせることから付けられたそうですよ。
ちなみに、属名の Prunus は「plum(スモモ)」を意味。
下から覗くとこんな感じです。
とても華やか。
小輪の一重咲きで、花びらは5枚。
雄しべがたくさん見えます。その中に雌しべが1本あります。
花が終わると、花びらは散らさずに花ごとポトリと落とします。
濃いピンクと薄いピンクの二色の花が咲いているのも見かけました。
寒緋桜(カンヒザクラ)の蕾のようす
カンヒザクラの蕾は、色がとても濃い。
梅の満開と寒緋桜のようす (見頃は梅を目安にしています)
梅が満開になる頃に、カンヒザクラ(寒緋桜)も満開を迎えてることも多い。
(梅の種類や場所でも異なります)
なので、梅が見ごろの頃に合わせて、カンヒザクラ(寒緋桜)を見にいったりしています。
そうすると忘れない・・・。
年によっても違いがありますが、九州では2月の中旬頃~見頃を迎えます。
(写真は、2月17日)
椿と寒緋桜(カンヒザクラ)
椿の見ごろにカンヒザクラも咲いていたりします。
ヤブツバキは、ちょうど見頃でした。
九州の寒緋桜(カンヒザクラ)の名所
樹齢約90年のみごとな寒緋桜(カンヒザクラ)。
長崎県雲仙市、国見神代小路歴史文化公園鍋島邸では、毎年、「緋寒桜の郷まつり」が開催されています。
周辺の民家にもたくさんカンヒザクラが植えられています。