アスファルトの道路脇やコンクリートのすき間などで見かける緑色の苔。
「何という名前の苔かな~」と、思ったりしませんか。
みずみずしい緑のものがあって、思わず見入ってしまったり。
苔の種類はとても多くて見分けが難しいようですが、
街中で最も普通に見かける、もっこりとした緑の苔は、「ギンゴケ」と「ホソウリゴケ」が多いようです。
「ギンゴケ」と「ホソウリゴケ」は、見た目がよく似ていて一見区別がつきません。
生育環境も似ています。
一緒に混ざって生えていることもよくあります。
ギンゴケかなと思って持ち帰って、よく見てみればホソウリゴケだったり・・・
目次
道端でよく見かけるギンゴケとホソウリゴケ
ギンゴケとホソウリゴケは、混成して生えてたりします。
ギンゴケとホソウリゴケは、町中でも普通に見ることが出来る苔で、
日当たりの良い土の上や石垣、道路脇の石積みやアスファルトの隙間などで見かけたりします。
ビロードのようにマット状に広がる苔。
どちらも、乾燥や大気汚染にも非常に強く丈夫な種類。
もっこり緑、見とれて持ち帰った苔はホソウリゴケだった!
道路脇に生えてた、鮮やかな緑の苔をいくつか持ち帰りました。
実は、ギンゴケかな~と勝手に思っていました。
理由はギンゴケの方が有名というか、名が知れてるというか・・・
少しちぎって石の上に乗せてみるとこんな感じです。
道端で見かけてる時とは、ちょっと感じが変わりませんか。
アップにしてみると、小さな水草がワサワサとたくさん集まっているような感じです。
調べてみれば、ホソウリゴケと判明。
ギンゴケはどんなの?
道路脇にあったギンゴケ。
先の方が少ししろっぽい。
ギンゴケは、先端部分が光を反射して銀色に見えることからギンゴケと呼ばれるようですよ。
アップにしてみると、葉の先は細長く丸っこくツブツブっとした感じになっています。
ホソウリゴケのシュンシュンとした葉の様子とは随分違います。
ギンゴケとホソウリゴケの特徴
私が見かけた鮮やかな緑のもっこりとした苔は、ホソウリゴケが多かったようです。
でも、日差しが強い場所で生育している古いホソウリゴケは、少し茶色っぽくなったりもしているようです。
ホソウリゴケの特徴
学名:Brachymenium exile。
分類:ハリガネゴケ科ウリゴケ属
分布:日本全土
生育場所:岩上、地上、コンクリート
茎の高さは5ミリ程。コロニーをつくり密生させます。
葉は、乾燥時に閉じて湿り気を帯びると開きます。
日当たりの良い場所を好み、高温多湿には弱い面があります。
ギンゴケ(銀苔)の特徴
学名:Bryum argenteum Hedw.
分類:ハリガネゴケ科ハリガネゴケ属
分布:日本全土
生育場所:岩上、地上、石垣、コンクリート
茎の高さは3~10ミリ程で沢山集まって塊を作っています。
先端の白い部分は葉緑体を含まない細胞で構成されており透明尖(とうめいせん)と呼ばれています。
日当たりの良い場所を好みます。乾燥には強いが夏の蒸れには注意が必要。
なんと極寒の南極大陸にも生育しているので、寒さにも強そうです。
ホソウリゴケとギンゴケの見分け方
ホソウリゴケとギンゴケは、アップでみないとなかなか判別が出来ません。
虫メガネが必要でしょうか。
ギンゴケは、乾燥時も乾燥していない時も茎に葉が接しているので、見た目には太いボールペン先のようなものが付きだしているように見えます。
それにし対してホソウリゴケは、乾燥していない時は茎かから葉が離れて開きふさふさとした葉先がたくさんついています。
また、見分け方の違いとして、ギンゴケは先端に葉緑体がない、ホソウリゴケでは先端に葉緑体があることです。
なので、葉先が白っぽいのがギンゴケだろうと、だいたい予想をつけますが、ホソウリゴケも葉が若いと先端が乾燥時に白っぽく見えたり、光に反射して白っぽく見える時もありますよ。
ホソウリゴケとギンゴケの活用法
ホソウリゴケを使ってコケ盆栽を作ってみました。
「ホソウリゴケ」と「ギンゴケ」は、
緑が綺麗なので、盆栽にもよく使われています。
でも、どちらも蒸れには弱い面を持ち合わせているので、高湿度になるテラリウムには不向きの苔みたいです。