ハマボウフウの花は、初夏に咲く海辺の花、 海岸近くで咲いてる白い花。
モコモコとしたカリフラワーみたいな花を咲かせてる、ちょっと変わった植物です。
密生させた白い小さな花が、赤紫の球状の果実へと変わっていく様子も面白かったりします。
ハマボウフウは、八百屋の店先に、高級野菜として売られていたことから「八百屋防風(ヤオヤフウ」との名前もあります。
目次
海辺で見かけた白い花 ハマボウフウ(浜防風)の特徴、花や実のようす
ハマボウフウは、日本全国の海岸の砂地に自生する、海岸性のセリ科の多年草。
近年では、生育する砂地の荒廃や乱獲によって、自生地から少なくなりつつある植物。
ハマボウフウの特徴
初夏になると、緑の葉を広げた中央に白い花を放射線状に咲かせます。
山菜として食べられる植物で、若葉は香り高く、美味なので刺身のツマや、天ぷらにして食べると美味しいと言われています。
根は、発汗、解熱作用の効用を持つ薬用にもなり、民間療法薬・漢方薬・民間療法薬としても利用されています。
名前の由来は、根が深くはびこることで、浜辺の砂が風で飛び散るのを防いでいることから。
また、中国の「防風」という生薬に似ていることから。
学名:Glehnia littoralis F.Schmidt ex Miq.
科・属名:セリ科/ハマボウフウ属
英名:beach silvertop
花期:5月~8月
花言葉:「恋の芽生えた瞬間」
ハマボウフウの花の様子
ハマボウフウの花は、雄性期と雌性期をもつ雌雄異熟性(しゆういじゅくせい)。
花の初期は雄性期、後期は雌性期とされてます。
その後、薄緑の実をつけ赤紫の実へと。
ハマボウフウの花は、雄性期と雌性期をもつ雌雄異熟性であるが、通常最も大きい第1花序の一部の小花序の花のみが両性花として機能し、それ以外の小花序の花は雌性期への転換が見られず、雄花としてのみ機能する (引用元のHP)
ハマボウフウの花は、小花の集まりが丸い花をつくり、丸い花の集まりが放射状になって、傘のような形になっています。
直径5mmほどの小花が集まった小さな丸い花。
花は白色の5弁花。
雄しべ5本、雌しべ1本(柱頭が2個)
葯は赤紫。
花茎には、白色の毛が密生してます。
つぼみのようす。(これから開こうと丸まってる)
赤紫色の葉軸は、毛がありません。
少し開きはじめてます。きれいな若緑ですね。
ハマボウフウ葉の様子
茎は短く、葉が砂上にロゼット状に広がります。
葉は、両面に光沢があり質が厚い。
葉は1~2回3出複葉で、小葉は楕円形で不規則な鋸歯があり先は丸い。
ハマボウフウの果実の様子
果実形成期。
針のような花柱が目立っています。
結実期へ
花序は赤紫色を帯びてくる。
熟すと中から種子が出てきた、砂の上に散乱するようです。
ハマボウフウの育て方
浜辺に育つハマボウフウは、日向当たりの良い砂地が適地。
全国各地で見られることから、気候は特に選ばないようです。
根が深く伸びるので(訳30センチの直根)、鉢などでの栽培では難しい植物。
土は、鹿沼土や川砂、火山灰土など水はけの良い用土を使用する。
ハマボウフウの食べ方
ハマボウフウは春が旬。
早春に、若葉を摘み取って食べると美味しいようです。
栽培されたものも流通しています。
- 生のまま(サラダ・刺身のツマ)
- 天ぷら
- 和え物・おひたし
- 根は、きんぴらやみそ漬け
5月に浜で見かけたハマボウフウの群生。
絶滅が危惧される希少な海浜植物でもありますので、暖かく見守りたいものですね。(採らないでね)
この時期は、淡いピンクのアサガオに似た「ハマヒルガオ」の花もよく見かけますよ。
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