ヘリコニア・ロストラータは、熱帯雨林地域原産の植物でトロピカルな趣の花(苞)をぶら下げます。
ロストラータとは「くちばし」の意味があり、オウムのくちばしが連なったような鮮やかな花序が特徴的です。
「ロブスタークロー(Lobster claws)」とも呼ばれ、苞は赤く先が黄色で、ロブスターの爪、ハサミのようにも見えます。
ヘリコニア・ロストラータの特徴や様子
鮮やかな苞に覆われた花を咲かせるヘリコニア・ロストラータ。
花序が下垂性をしたヘリコニアということで、「ハンギング・ヘリコニア」との別名もあります。
撮影場所:フラワーパークかごしま。
ヘリコニア・ロストラータの特徴
ヘリコニア・ロストラータは、ペルー〜アルゼンチンなどの熱帯アメリカ原産で、バショウ(オウムバナ)科・ヘリコニア属(オウムバナ)属の熱帯性常緑多年性植物です。
栽培されているヘリコニアのなかでも人気のある大型種。
高さは3m以上になるものもあり、長さ40~50cmの花序を下垂させます。
苞は赤色で、先端部が黄色~緑色をしています。
花は黄色で苞葉の中にあり、あまり目立ちません。
美しい苞は、切り花としても利用されています。
ボリビアの国花です。
ハチドリを引き寄せ、スイツキコウモリの休息場所になってるようです。
名前の由来:ヘリコニアは、ギリシャ神話に出てくる女神ムーサのが住んでるギリシア南方地域のヘリコン山にちなんでいます。ロストラータとは「くちばし」の意味。
科・属名 バショウ科・ヘリコニア属
別名:ヘリコニア・ロストラタ、ハンギング・ヘリコニア、ロブスタークロー
原産地:ペルー~アルゼンチンなどの熱帯アメリカ(アマゾンの熱帯雨林地帯)
草丈:2〜3m
花期:6~9月頃
花言葉:「注目」「風変わりな人」
ヘリコニアの種類
ヘリコニアは、花穂が上に向かって伸びるものと垂れ下がるものがあり、熱帯アメリカや南太平洋諸島に100種類以上が分布するとされます。
- ヘリコニア・プシッタコルム
高さ1~1・5mほど。
苞は輝赤色。4~5個着生し、披針形で先が細い。
ヒメゴクラクチョウカ(姫極楽鳥花)とも呼ばれます。 - ヘリコニア・ビハイ
高さ1~4m。
オレンジ色の鮮やかで大きな苞を、縦に並んで交互に付けます。 - ヘリコニア・アウランティカ
高さ1~1・5mほど。
オレンジ色の苞に包まれたクリーム色の花を咲かせます。
ヘリコニア・ロストラータの様子
花序長:40〜50cm。
派手で目立つ配色の苞。
垂れ下がった花茎に、左右に10個くらいの花苞をつけています。
苞は上向きに互生しますが、花序が下垂するので、下向きになります。
幹のように見える部分は、葉鞘が包みあってできている偽茎。
偽茎の頂部から赤い花軸を出し花序を作ります。
苞は卵形、船底形の赤色で、周辺が黄色~黄緑色、長さ10~12cm程度。
赤いジグザグの花軸。
色鮮やかで光沢がある苞とのバランスも美しい。
花は、ロブスター(海ザリガニ)のハサミのような形をした苞の中から咲いています。
花被片6枚の黄色い花。直径5~6cm。
苞の中の様子。
花は蜜をだし、ハチドリを呼ぶそうです。
花が枯れて茶色になっています。
ヘリコニア・ロストラータの葉。
葉はバナナにも似た大きな葉で長楕円形、長い軸をもっています。
葉身長:50〜90cm。
バショウ科では、葉柄の基部にある葉鞘が巻き重なって、茎の様に見える「偽茎」を形成します。