野原や道端でみられる「ヒルガオ(昼顔)」と、海岸の砂浜などで見られる「ハマヒルガオ(浜昼顔)」の花はそっくりといってもいいほどよく似ています。
花は似ているけど、葉の形が随分違うので見分けがつきます。
目次
ヒルガオ(昼顔)とハマヒルガオ(浜昼顔)の特徴や違い
「ヒルガオ(昼顔)」も「ハマヒルガオ(浜昼顔)」もヒルガオ科・ヒルガオ属の多年草。
淡紅色の漏斗状のアサガオに似た花を付けます。
朝もしくは昼に開花し、夕方にはしぼんでしまう「一日花」です。
ヒルガオはつる植物ですが、ハマヒルガオは茎が砂の上を這う匍匐性(ほふくせい)植物です。
ヒルガオとハマヒルガオの特徴
ヒルガオ | ハマヒルガオ | |
学名 | Calystegia japonica | Calystegia soldanella |
科・属名 | ヒルガオ科・ヒルガオ属 | ヒルガオ科・ヒルガオ属 |
開花時期 | 5月〜8月 | 5月〜6月 |
花の大きさ | 5〜6cm | 4〜5cm |
原産地 | 日本、朝鮮半島、中国 | 不明(世界各地の海岸) |
- 「ヒルガオ」
畑や垣根、道路わきや空地など、人間の生活のすぐ近くで自生している人里植物です。いわゆる雑草で地下茎で増えていき繁殖力が旺盛。
朝咲いて昼にしぼむアサガオに対して、朝から咲いて昼間にもしぼまず咲いている事から「ヒルガオ」と名付けられました。
花言葉:「友達のよしみ」「絆」「情事」。
- 「ハマヒルガオ」
海岸の砂地に群生します。茎は砂浜の上を這って広がり、白くて細い丈夫な花茎が砂の中を這うように繁殖するのが特徴です。
名前の由来は、ヒルガオの仲間で、海岸の砂浜に自生するので「ハマヒルガオ(浜昼顔)」。
花言葉:「絆」。
ヒルガオとハマヒルガオは葉を見ると違いがわかる
「ヒルガオ」と「ハマヒルガオ」は、花の形はよく似ていますが、葉っぱの形が全然違います。
- ヒルガオは、スペード型で細長い。(ほこ形~やじり方で基部は後に張り出す。)
- ハマヒルガオは、ハート型で丸い形をしています。(腎臓形で厚く光沢がある)。
また、茎にも違いがあります。
ヒルガオは地上を這いますが、ハマヒルガオは地下でも茎を伸ばすことが出来ます。
ヒルガオ(昼顔)のようす
草むらで咲いてたヒルガオ。
ハマヒルガオ(浜昼顔)のようす
浜辺で見かけたハマヒルガオ。
ヒルガオ(昼顔)に似たコヒルガオ(小昼顔)
ヒルガオの仲間に「コヒルガオ(小昼顔)」があります。
ヒルガオと同じく野原や路傍の荒地、田畑などに生育します。
ヒルガオ科ヒルガオ属の多年草。花期は6〜8月。
ヒルガオよりも白っぽい五角形の花で、ヒルガオより一回り小さい花を咲かせます。(直径3~4㎝)
葉は先端が尖った三角形のほこ形で、基部の側片が耳のように張り出し2つに分かれています。
別名はアメフリアサガオ(雨振り朝顔)、ハタケアサガオ(畑朝顔)、ヘビアサガオ(蛇朝顔)。
花言葉:「絆」「優しい愛情」「交誼」「和やかさ」
また、コヒルガオとヒルガオとの雑種の「アイノコヒルガオ」があります。
セイヨウヒルガオ(西洋昼顔)
「セイヨウヒルガオ(西洋昼顔)」は、ヨーロッパ原産でヒルガオ科セイヨウヒルガオ属(コンボルブルス属)の多年草(又は1年草)。
日本自生のコヒルガオに似たつる性多年草。
園芸植物としては、コンボルブルスと呼ばれることもあり、花色は紫、白、ピンク、青、複色などカラーが豊富。コンビネーションがきれいなサンシキヒルガオ(三色昼顔)と呼ばれる種類などもあります。
花言葉:「きずな」「緑」「失望」「あきっぽい」「楽しい思い出」「依存」。