美しいツワブキ(石蕗) 花や花後、種の様子

美しいツワ(ツワブキ)の花
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ツワブキ(石蕗)は、秋から冬にかけて、丸い光沢のある葉の間から花茎を伸ばし、鮮やかな黄色い花を咲かせます。
花が終わると、タンポポの綿毛のようなタネが出来て、風に乗って飛んで行きます。

ツワの花が、冬日の中で健気に花開く姿は、とっても魅力的です。
彩りの少ない季節に、華やかさを添えてくれます。

ツワブキ(石蕗)の特徴・花や花後、種の様子

鮮やかな黄色のツワブキの花

キク科・ツワブキ属の常緑多年草。

ツワブキの特徴

東北地方南部以南の本州、四国、九州に分布する毎年花を咲かせる多年草です。

主に海岸線に多く自生しています。
林や道端でもみられ、庭園や庭先、公園などに観賞用としても植えられています。

フキに似た丸く大きな常緑の葉と、一重咲きのキクに似た黄色い花が特徴です。

名前の由来は、ツワブキの葉がフキ(蕗)の葉に似ていて艶があることからから「艶葉蕗(つやはぶき)」、葉が分厚いことから「厚葉蕗(あつはぶき)」が転じた、などの説があります。

ツワブキの葉や茎は食用することが可能です。
キャラブキと言って、ツワブキの葉柄(茎のように見える部分)を佃煮にした料理が有名。

 

学名: Farfugium japonicum
科・属名:キク科・ツワブキ属
別名:ツワ、イソブキ、ヤマブキ、タクゴ、タカラコウ、イシブキ
原産地:日本、朝鮮半島、中国、台湾
花言葉:「謙遜」「困難に負けない」

 

ツワブキの花が咲く季節

ツワブキの開花時期は10月~12月頃です。

高さ20~50㎝の花茎を伸ばし、枝分かれした先に、径5㎝前後の黄色い頭花(とうか)を数個から十数個つけます。

海岸近くに群生するツワブキ

ツワブキが群生してる様子

海岸防風林となっている松林に、ツワブキが群生していました。

どこまでも続く、ジュータンのように広がるツワブキ畑は、どこか幻想的です。

松林に咲くツワブキの花

自然の中で見かける黄色の花に癒されます。

 

花壇に植えられてるツワブキ

たくさんの花をつけた大きく育ったツワブキ

花壇に植えられ大きく育ったツワブキ。
たくさんの花をつけて華やかです。

美しいツワブキ、満開の花

鮮やかな黄色で見る人を楽しませてくれます。

 

花弁が細いツワブキ

花びらが細いツワブキの花が咲いてる様子

庭園で見かけた花弁が細いツワブキ。
花びらが少しねじれたようにも見えます。

花びらが細いツワブキの花のアップ写真

ツワブキの花びらは、細いものやふっくらしているものなど、見ていると個体差があります。

ツワブキの花は、一重咲きで楕円形が基本だそうですが、八重咲や花弁先端が切れ込むものや内巻き、筒状になっている園芸種もあり、色も白やオレンジなど珍しいものがあります。

 

斑入りのツワブキ

斑入り葉のツワブキ「天星」

斑入り葉のツワブキ「天星」。
黄色の星状の斑の入る品種。

ツワブキは花の美しさだけでなく、葉を観賞する植物としても親しまれています。

葉の変異体も作り出されていて、葉に白く細かい斑が入るもの、葉縁が白や黄色くなるもの、葉が縮れるものなど多くの品種があります。

 

ツワブキの花の様子・花のつくり

美しいツワブキの花

ツワブキは、30~40㎝伸ばした茎の先に黄色い花を咲かせます。

花は、直径5㎝前後のキクに似た黄色い頭状花。
(多数の小さい花が丸く密集して、1つの花のように見える花)。

ツワブキの花のアップ写真

ツワブキの頭状花は、舌状花(せつじょうか)と筒状花 (とうじょうか)の2種類の小花で構成されています。

ツワブキの花のつくり、舌状花と 筒状花

舌状花は、雌花で頭花の外周に1列に並ぶ。
筒状花は、両性花で中央に多数集まっている。

ツワブキの花のアップ写真。筒状花の様子

筒状花は、外側の花が先に開き、中心へと開花が進んでいきます。下部は合着していて、先端は5裂の花。

くるっと丸まって飛び出してるのは、雌しべの柱頭(通常2裂)。

雌しべの軸 (花柱)には、茶褐色の雄しべの葯(やく) がぐるりと取り巻いています。

舌状花は雌花です。(雌しべだけで、雄しべは無い)。

ツワブキの花の密を集めに来たミツバチ

密を集めに来たミツバチ。

舌状花は、頭花を実際以上に大きく見せて、訪花昆虫の目を引くのに役立つそうです。

 

ツワブキの蕾(つぼみ)や葉の様子

ツワブキの蕾と花が咲き始めた様子

ツワブキの蕾(つぼみ)。
円柱に近い楕円形。

ツワブキの若い蕾

若い蕾は固い。
ガクのような細い葉(総苞片)が、1列に筒状になって、蕾を包んでいます。

ツワブキの葉

蓮のように丸い形の葉。

ツワブキの葉は長い軸を持った大きな円形で濃緑色。
皮質で厚みがあり、表面は光沢がありつややかです。
裏側や軸は、茶色っぽい毛で被われています。

 

ツワブキの花後

枯れたツワブキの花

枯れたツワブキの花。

ツワブキ、冠毛が開く前の様子

冠毛が開く前の様子。

ツワブキの花後、種をつけはじめた様子 下向きの矢印のイラスト 1月に見かけたツワブキの綿毛の様子

1月に見かけたツワブキの綿毛。

 

ツワブキの種 綿毛

ツワブキの綿毛の写真

ツワブキの綿毛。
丸くふわふわとしてタンポポの綿毛のよう。

ツワブキの綿毛のアップ写真

冠毛は実が熟す頃に長く伸びて、パラシュートの役目をします。

ツワブキの冠毛(種)、手のひらに乗せた様子

汚褐色の冠毛は、長さ8mmほどで不揃い。

茶色い果実には毛があります。
果実は長さ約6mm。

 

種まきの適期は2月~3月頃。
種はポットや播種箱にまくか、花壇や鉢に直まきします。

乾燥させると発芽率が落ちるので、発芽までは土が乾燥しないよう注意するのがよいようです。

 

ツワブキの綿毛・冠毛

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