アオキ(青木)は、冬になると青々とした木の枝先に、赤い楕円形の実をつけます。
樹高が低めの木なので、鮮やかな赤い実が山や林の中でもよく目立ちます。
アオキの実は、グミの実のような光沢がある楕円形ですが、表皮が固い実。
コーヒーの実にも少し似通っています。
アオキの実ってどんな実?
晩秋から初冬にかけて赤く色づくアオキ(青木)の実。
アオキ(青木)の特徴
アオキは日本特産の植物で、北海道南部から沖縄まで日本各地に広く分布する、アオキ科アオキ属の常緑低木。
山地の林内に自生するほか、庭木にも使われます。
日陰であってもよく育つ半陰樹です。
青々とした葉と、楕円形(俵形)の赤い果実が特徴。
雌雄異株なので、果実は雌株のみに実ります。
花はあまり目立たず、3~5月に小さな紫褐色の花をつけます。
名前の由来は、常緑低木でいつも青い葉(緑の葉という意味)がついているからという説と、枝も青い(緑)からという説があります。
アオキの改良品種には、黄色の斑が入ったものを良く見かけます。
他にも、丸葉、細葉、柳葉、黄色い実がなる「キミノアオキ」や、白い実のなる「シロノミアオキ」などがあります。
科・属名:ミズキ科・アオキ属
原産地:日本
別名:アオキバ、ヤマタケ、ダルマノキ、オホキバ
花言葉:「初志貫徹」「若く美しく」「変わらぬ愛」「永遠の愛」
アオキの実は食べられるの?
赤く艶やかで、一見おいしそうだけど・・・
アオキの果実の大きさは2cm程ありますが、種が大きくてまわりに薄い果肉がついているだけです。
味は青臭く食用には不向きです。
実が大きいので、ツグミやヒヨドリ、ムクドリ、シロハラなど、大きめの鳥が食べにくるようです。
アオキの実の様子
赤い実の鑑賞時期は冬~春。
照りがある濃い緑の葉と、赤い実のコントラストがきれいです。
はじめは緑で熟すと赤へ。
トウヨウサンゴ(桃葉珊瑚)とも呼ばれるアオキの実。
アオキの実は核果(かくか)です。
堅い核をもつ果実で、中心部に大きな核(種)があります。
真っ赤に色づいたアオキの実。
青い実。
葉は大形で対生。
長楕円形で先端が尖り、半分から先の縁には粗いギザギザがあります。
質は厚く、表面は深緑色で光沢があります。
長さ8~25cm、幅2~10㎝。
生薬としても使われてます。
生薬名:青木葉(アオキバ)
一年中摘み取れる生葉として、しもやけ、あかぎれ、腫れ物、やけど、切り傷、打ち身、痔、脱肛といった症状に効果的だそうです。
火であぶり柔らかくしたものを、該当する患部にあてたり、生葉を煮て液状化にしたものを、軟膏として用います。
株の様子。
樹形は株立ちで半円形。
冬でも照りのある葉が、ワサワサ葉が茂っています。
雄株でしょうか。
実はなっていませんでした。
アオキの実は、コーヒーの実に似てる?
コーヒーの木もアオキの木のように、大きな葉と赤い実が特徴的。
コーヒーの実も楕円形です。
最初は緑色で、完熟すると真っ赤になります。
アオキの実よりも少し小さめでコロッとしており、枝にびっしりと実がつきます。
完熟したコーヒーの実は、見た目や大きさがさくらんぼに似ていることから、「コーヒーチェリー」とも呼ばれます。
果実の種子の部分が、コーヒーの原料であるコーヒー生豆になります。
コーヒー生豆を焙煎したものが、コーヒーショップなどで目にするコーヒー豆。
コーヒーの木の原産地は熱帯地域なので、アオキとは違い日本の冬の季節は苦手です。
【コーヒーの木】
学名:Coffea arabica
科・属名:アカネ科・コーヒーノキ属
原産地: アフリカ、マダガスカル周辺
花言葉:「一緒に休みましょう」