冬から春にかけて鮮やかな花を咲かせるヤブツバキ(藪椿)は、夏になると実が赤くなり山を彩ります。
大きなヤブツバの木には、たくさんの実がつき、小さなリンゴがたわわになっている様にも見えました。
夏にみかけたヤブツバキの実(果実)
ヤブツバキ(藪椿)は、東北以西の暖地に生育する常緑の高木。
一般的にヤブツバキの実は7、8月ごろから実が赤く色づき始めます。
ヤブツバキ(藪椿)の特徴
「ヤブツバキ(藪椿)」は、ツバキ科ツバキ属に属する日本固有種。
学名:Camellia japonica。
日本最古の観賞用花木、あるいは代表的な茶花として知られています。
高さ15mに達する常緑高木。
葉には厚みがあり、表面は濃い緑色で光沢があります。
花は2月ごろから咲き始め、基本的に花色は赤で、花径5~8センチくらいの筒状の5弁花を咲かせます。(品種により淡紅色や白色のものがあり、八重咲きのものも多い)。
枝先に一輪ずつやや筒状に開き、散るときは花全体がポトリと落ちるのも特徴。
ヤブツバキ(藪椿)の実の特徴
ヤブツバキ(藪椿)の実(果実)は、7、8月ごろから赤く色づき始めます。
果実は蒴果で、果皮は厚く、中に大きな種子がはいっています。
熟すと背が三つに割れて、硬い暗褐色の種がとびだします。
種子の中には油が含まれており、圧搾して採油されたのもが椿油。
椿油は古くから、整髪用の油や食用・燈火用、さび止め、木製品の艶だしなど、幅広く使われています。
また、ヤブツバキの果実は無毛ですが、「カンツバキ(寒椿)」や「サザンカ(山茶花)」の果実は、軟毛が密生します。
大きさもヤブツバキの果実が一番大きくて、直径4~5㎝。
カンツバキ(寒椿)の果実は、直径約1㎝。
サザンカ(山茶花)の果実は、直径1.5~2㎝。
ヤブツバキ(藪椿)の実の様子
色づき始めのヤブツバキの実。
実は光沢があり、ツヤツヤとしています。
赤いリンゴのよう。
上半分が茶色になっています。
茶色になっている実。
たわわになってる姿はオブジェのようです。
ヤブツバキの実は、秋になると赤い実は茶色くなり、その後大きく割れタネを落下させます。
割れた椿の実。