キダチアロエ(木立蘆薈)は、古くから栽培されている丈夫なアロエで、暖地では地植えされてる様子もよくみかけます。
冬から春にかけて、ちょっと珍しい形のオレンジ色の花を咲かせ、存在感をアピールします。
アロエの花 キダチアロエの特徴や花の様子
春先に見かけた、自生しているキダチアロエの様子。
キダチ・アロエの特徴
南アフリカ共和国原産のツルボラン科・アロエ属の多年草。
原種名はアロエ・アルボレセンス。
アロエには約500の原種があるとされますが、キダチアロエは「医者いらず」との別名がある日本で古くから栽培され、民間薬としても馴染みのあるアロエ。
剣状の葉が木の枝のように茎から伸びているのが特徴的です。
「キダチ」と名にある通り、茎は伸びて立ち上がり、葉は多肉質、剣状で細長く先は尖ります。
葉縁には三角形のトゲを密につけます。
花期は12~3月。
長く伸ばした花茎の先に、直立する総状花序を出し、鮮紅色の小花を多数つけます。
名前の由来は、茎が伸びて立ち上がることから「キダチ・アロエ」。
アロエという名前は、アラビア語で苦味を意味する「alloeh(アロッホ)」に由来しています。
科・属:ツルボラン科・アロエ属
別名:キダチロカイ(木立蘆薈)、アロエ・アルボレッセンス、イシャイラズ(医者いらず)
原産国:南アフリカ
開花期:12~3月頃
アロエの花言葉:健康」「万能」
キダチアロエの花の様子
キャンドルのような花。
花は、たくさん蕾が集まっていて、下の方から下向きに開いていきます。
小花は長さ4~5cmほどの筒状花。
ユリと似た形の円筒形。
アロエの花は不吉な花などとも言われることもあるようですが、明るく南国風のいでたちで、楽しい気持ちにさせてくれる花です。
ぶら下がるように咲く花。
花びらは根元でくっついていますが二重になっていて、6つに裂けています。
花弁の先はくるんと反り返り、黄色っぽい。
花弁6個。
外花被片が3個、内花被片が3個。
雄しべは6個。
雌しべは1個。
3月も半ばになると、枯れはじめた花を見かけます。
枯れる時も下から順に。
花びらが散ることもなく、そのまま色あせていくようです。
乾燥したような花。
キダチアロエの実の様子・葉の様子・育て方
キダチアロエの実。
4月の半ばには、ラグビーボールのような形をした大きな果実がいくつか実っていました。
キダチアロエの果実は蒴果で、実の中には扁平多角形の黒い小さな種子があるようです。
キダチアロエ葉は、枝の先に輪生状(ロゼット状)に多数つきます。
葉は灰緑色~緑色。
葉は多肉で剣状、縁には三角形のトゲがあります。
肉厚な葉の中にあるゼリー状の組織に水分を蓄えています。
キダチアロエは、挿し木でも簡単に増やせる植物です。
挿し木に向いてる時期は、生育期に合わせた5~9月ごろ。
挿し木にしたい茎を10センチほどの長さに切りとり、日陰で7~10日間ほど乾かします。
切り口が十分に乾いてから川砂などに挿します。
キダチアロエの花を咲かせる環境
キダチアロエの開花期は12月から3月頃。
花を咲かせるには十分な日当たり、肥料分、温度が必要のようです。
子株が増えると親株に栄養がいかなくなるので間引きをするとよいようです。
キダチアロエは、暑さや乾燥には強く、低温にも比較的強い丈夫な植物。
耐寒性があり、霜に当てなければ戸外でも越冬できます。
管理しやすく、放置していても大きく育ちます。
暖地では、海岸べたや露地などでキダチアロエの自生をみかけます。
大きく育った株からは、花が咲いてる姿がよくみられます。