春になると小さなピンクのつぼ型の花をたくさん咲かせる「ジャノメエリカ」。
満開になると、木全体が色づいて見えるので存在感抜群。とても綺麗です。
花を近くで見ると、何かの卵のよう?
黒っぽいツブツブがなんだか奇妙で不思議な感じ。
この黒いものは雄しべの葯で、 それが目玉、ヘビの目のようであることから蛇の目(ジャノメ)と名がついたそうです。
別名は「クロシベエリカ(黒蕊エリカ)」。
ジャノメエリカてどんな花?
ジャノメエリカは、ツツジ科の植物で南アフリカからヨーロッパが原産地の植物。
冬から春に開花します。
ジャノメエリカの特徴
エリカ属には700種以上の野生種(大部分は南アフリカ原産)があり、多くの園芸品種もつくりだされています。
日本で一番普及しているのが大正期以降の渡来した「ジャノメエリカ」。
ジャノメエリカは、耐寒性、耐暑性があり暖地では庭植えにも向いています。
属名のEricaはギリシャ語の「ereike(裂ける)」に由来し、この植物に胆石を砕く薬効があるともされてます。
学名:Erica canaliculata Andrews
科・属名:ツツジ科/エリカ属
英名:channelled heath , hairy grey heather
別名:エリカ・クロシベエリカ、カナリクラータ
樹高:2~3m
花期:12〜4月
花言葉:「希望」
ジャノメエリカの花のようす
ピンクの壺形の花に黒い葯(やく)が印象的なジャノメエリカの花。
花は釣鐘状の合弁花。
短枝の先端に、下向きに咲かせる。
花色は紫がかったピンク色で直径3~5㎜程。
雌しべが長く突き出し、雄しべ葯は黒紫色です。
枝は細かく分岐し、葉は短い針状で常緑。
エリカは花が咲いていない時期はスギのように見えるので、「ハナスギ」という別名があります。
ジャノメエリカの木
株全体が色づいて華やかです。
近寄ると小さな黒いポツポツが目だって個性的。
イングリッシュガーデンにも似合いそうな感じです。
こんな大きなエリカも見かけました。3メートル以上はありそうです。
ジャノメエリカはエリカ属の中では大型になる種のようです。
ジャノメエリカの育て方
エリカの中では珍しく耐暑性、耐寒性があるジャノメエリカ。(耐寒温度:-5度)
暖地では、春の始めになると地植えにされたジャノメエリカの花をよく見かけます。
年々株が大きくなっていきますので、どちらかと言えば庭植えが適しているようです。
移植が難しいとも言われますので、場所をよく考えて植えつけする方が良さそうです。
- 栽培環境:日当たりの良い場所を好みます。
真夏の直射日光や北風は苦手。 - 用土:弱酸性の土壌を好みます。(ツツジ科)
- 水やり:乾燥に弱いので水切れに注意が必要。
- 肥料:春、秋に緩効性肥料などの置き肥。
- 増やし方:挿し木。
- 剪定:下の枝が枯れてくるので、花後にしっかり剪定すると形が整う。
ジャノメエリカは、個性的で爽やかな印象がある植物。
ナチュラルな雰囲気もステキです。