「ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)」は、春になると、鮮やかなピンク色の細長いリボンのような花びらをたばねた、一風変わった形の花を咲かせます。
シロバナをつける「トキワマンサク」の変種といわれ、「アカバナトキワマンサク」とも呼ばれています。
マンサクと名がつきますが、早春に黄色の花をつける「マンサク」とは、別の植物で、木の雰囲気も異なります。
目次
ベニバナトキワマンサクの特徴や様子 トキワマンサク・マンサクは?
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)が咲いてる様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5596.jpg)
ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)は、マンサク科・トキワマンサク属の常緑樹。
ベニバナトキワマンサクの特徴
「ベニバナトキワマンサク」は、春になると、紅色のリボンのような細長い花を咲かせる樹木。「トキワマンサク」の変種とされています。
丈夫で刈込にも強く、カラーリーフも魅力的で、庭木や生垣などにも使われています。
葉は長楕円形、赤紫になる「銅葉」の種や、緑色の「緑葉」の種、また中間的なものもあるようです。
- 「トキワマンサク」は、白花(または淡黄色)を咲かせます。「シロバナトキワマンサク」とも呼ばれます。
- トキワマンサク源平」は、赤花と白花のミックスの花を咲かせる珍しい種で、「咲き分けトキワマンサク 」とも呼ばれています。
トキワマンサクは、中国からの渡来植物と考えられていましたが、後に国内での分布も確認されたという経歴があります。
科名・属名:マンサク科・トキワマンサク属
別名:アカバナトキワマンサク(赤花常盤万作・満作)
原産地:日本、中国南部~南アジア
樹高:3m~5m
開花時期:3月中頃~5月
花言葉:「私から愛したい」
ベニバナトキワマンサクの様子
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の花の様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5591.jpg)
花期になると、分枝した枝の頂部、または葉の付け根から短い花序を出し、細長い花弁を持つ特徴的な花を、数輪まとまって咲かせます。
花色は、赤というよりも紫がかったピンク色。
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の花の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5600.jpg)
リボンや紐の様にも見える細長い花弁が特徴。
近寄って見ると、とっても綺麗です。
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の花、アップの写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5603.jpg)
花は、長さ2~5cmで花弁が4枚。
3~5個の花が集合し、小花序を形成ししてます。
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の新芽と蕾の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5599.jpg)
赤い新芽と蕾の様子。
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)、蕾から開花を始めた様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5601.jpg)
蕾から開花へ。
くるくると巻かれた花びらが、徐々に開いていくようです。
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の果実の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5598.jpg)
開花時期、随分と固くなってるような果実も見かけました。
この実は昨年のものでしょうか?
ベニバナトキワマンサクの果実は朔果で倒卵形。
花後の晩夏~初秋に熟します。
朔果の中には、黒い長卵形の種子が入っています。
葉は長楕円形。(卵型)
葉3~7cm前後(互生)
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の幹の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5602.jpg)
ベニバナトキワマンサクの幹。
ところどころ樹皮がはがれてます。
![ベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の生垣の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5972.jpg)
美しく剪定されたベニバナトキワマンサクの生垣。
樹形は分枝が多くあります。
剪定すれば、好きな樹形に整えることが出来るそうです。
ベニバナトキワマンサクの葉色は、個体差がありそうです
![緑葉が目立つベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/IMG_5604.jpg)
緑色の葉が目立つベニバナトキワマンサク。
若葉は赤紫色ですが、成長した葉は緑色で爽やかです。
![緑葉と銅葉のベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/ma1.jpg)
こちらは、成長した葉も赤味を帯びています。
![紅葉種のベニバナトキワマンサク(紅花常磐万作・満作)の様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/t1.jpg)
紅色の葉が目立つベニバナトキワマンサク。
紅葉種でしょうか。ワインレッドの葉が大人っぽい印象です。
トキワマンサク(白花)の様子
![白花のトキワマンサクが満開に咲いてる様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/t2.jpg)
白花のトキワマンサクは、ひらひらとした白い花と、明るい緑の葉で清涼感たっぷり。
![白花のトキワマンサクの花の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/t3.jpg)
爽やかな印象の花。
ベニバナトキワマンサクと同じように、花弁が4枚の小さな花が集まっています。
白花のトキワマンサクのほうが、樹勢が弱く成長は遅いそうです。
マンサクってどんな花? (トキワマンサクとの違い)
![マンサク(万作・満作)の花の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/ma3.jpg)
「マンサク(万作・満作)」は、本州、四国及び九州に自生するマンサク科、マンサク属の落葉樹。
早春に、葉に先がけて、平たい紐がねじれたような黄色もしくは赤黄色の 花を咲かせます。
名前の由来は、早春、他の花に先駆けて「まず咲く」ことから⇒「マンサク」という説や、枝いっぱいに花を付けることから「マンサク」とする説、花の様子が豊作を祈って踊る姿に似ているため「マンサク」とする説などがあります。
科名・属名: マンサク科・マンサク属
別名:ネジリキ、金縷梅
原産地:日本
樹高:3m~6m
開花時期:1月~3月
花言葉:「ひらめき」「神秘」
トキワマンサクとマンサクの違い
- トキワマンサクは、一年中葉をつける常緑樹、マンサクは落葉樹。
- 葉の大きさは、マンサクの方が大きく、薄くやわらかな雰囲気。
トキワマンサクの葉は、小さく厚みがあります。 - マンサクの開花期は、1月~3月頃で、トキワマンサクの開花時期は、3月中頃~5月頃。
![マンサク(万作・満作)の花が咲いてる様子の写真](https://pino330.com/wp-content/uploads/2021/03/ma4.jpg)
マンサクの種類
- 前年の枯葉を枝に残した状態で開花する「シナマンサク(支那満作)」
- 少し橙色が強く、小さくまとまって咲く「ハヤザキマンサク(早咲き満作)」
- マンサクの変種とされ、萼の内側も黄色い「アテツマンサク (阿哲満作)」
- 葉の上半分が半円状?東北から島根までの日本海側を原産とする種の「マルバマンサク(丸葉満作)」
- マルバマンサクの花の色変わりといわれる、花弁の付け根や内側が赤くなる品種「ニシキマンサク(錦満満作)」