コスモス、キバナコスモス、チョコレートコスモスの違いや特徴は何?

ピンクのコスモスの写真
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風にそよそよと吹かれながら咲く姿がとても愛らしく、秋の代表的な花でもある「コスモス」。

コスモス畑へお花見へ行くのを楽しみにしている人も多いのではないでしょうか。
ピンクや白など、優しい色が多いのも特徴的です。

でも、暑い夏の盛りに、元気よく咲いているオレンジや黄色のコスモスに良く似た花を、庭先や道端で見かけることもありませんか。

それは、「キバナコスモス」だよ!って言うと「え?コスモスなの?」と驚かれることも・・・・

シックな装いで、茶色っぽくて甘い香りがする「チョコレートコスモス」には、ますますびっくりしたりしませんか。

本当にみんなコスモスなの?

それぞれの特徴や違いを書いています。

コスモス、キバナコスモス、チョコレートコスモスの特徴や違い

コスモスを覗いてるの写真

コスモスは、キク科・コスモス属の総称です。

ギリシャ語で「秩序」「飾り」「美しい」という意味の「Kosmos,Cosmos」に由来します。

花びらが整然と並んでいることからそう呼ばれるようになったようです。
和名は「秋桜」。

 

コスモスの種類

コスモス属は、20種類以上あるようですが、大きく3つのタイプにも分けられています。

  • オオハルシャギク

私達がよくコスモスと呼んでいる一般的なコスモス。
草丈が高くなり、8個の花びらと中心花からなる6~8cmの花を咲かせます。
花の色は白、桃、紅が主体。

  • キバナコスモス

黄色・オレンジが中心のコスモス。
草丈が短く、花径は5cmほどで八重咲き。黄色、橙色、朱紅色、橙赤色などがあります。

  • チョコレートコスモス

チョコレートの香りがする黒紫色の花のコスモス。
草丈40~60cmほど。

 

一般的に「コスモス」と呼ばれるオオハルシャギク(大春車菊)

ボルドーのコスモスの写真

一般的に「コスモス」と呼ばれています。(英語: Cosmos 学名:Cosmos)
和名:秋桜(アキザクラ)
別名:大春車菊(オオハルシャギク)

キク科コスモス属の一年草。
草丈は、50~150cm程度。

熱帯アメリカ原産。

秋桜(あきざくら)と言いますが、コスモスは外来種で日本には1879年(明治12年)に渡来。美術学校の教師ラグザーがイタリアから持ち込んだものとされてます。

特徴

秋に桃色・白・赤などの花を咲かせます。
庭や公園、道端にも咲いていて、私たちの暮らしの中でとても身近な花です。

丈夫で、日当たりと風通しがよい場所であれば、あまり土質を選ばず元気に育ちます。

コスモス畑などでよく見かける品種は、「センセーション」。
アメリカで改良された品種で、花が10センチ程と大きく丈夫な植物です。

他にも、

  • 「イエロー・ガーデン」あかるい黄花の品種。
  • 「ダブル・クリック」ボリューム感がある八重咲きと半八重咲きが交じる品種。
  • 「ソナタ」鉢植えでよく見かける草丈が低く、扱いやすい品種。
  • 「ピコティ」白い花弁をピンクで縁取ったものや、紅色に白の絞りが入った品種。
  • 「ベルサイユ」花が大きい大輪種。
  • 「シーシェル」花びらが筒状に細長く包まる品種。

 

コスモス、シーシェルの写真

コスモスの花言葉は、「乙女の真心」や「優美」。

 

キバナコスモス(黄花コスモス)

キバナコスモスの写真

キバナコスモス(黄花コスモス、学名:Cosmos sulphureus)は、濃い黄色の花を咲かせるため、コスモスとはかなり違った印象を受けます。

キク科コスモス属の一年草。
草丈は、30~100cm。

原産地はメキシコ。

日本には大正時代の初めに輸入された記録が残っています。

花は黄色・オレンジ色が中心。
学名のCosmos sulphureusの sulphureus(スルフレウス)は黄色の意味があります。

特徴

夏場でも元気よく咲いてる姿をよく見かけるキバナコスモス。
花期は比較的長く、6月から11月まで咲いています。

コスモスより暑さに強く、花は一重または半八重咲きで、コスモスよりひとまわり小さく葉は切れ込みが少ないのが特徴です。

日向が好きなで頑強で育てやすい植物ですが、低温や日照不足が苦手で花付きが悪くなります。

咲き終えた花がらの摘みや、夏場に一旦切り戻しを行うなどの手入れを施すと長い期間花を楽しむ事が出来ます。

黄色系しかなかったキバナコスモスでしたが、1966年、盛岡市の橋本昌幸氏によって赤色の「サンセット」作りだされました。

他にも、

  • 「ディアボロ」花色は赤。草丈は約50cm程。
  • 「サンライズ」花色は黄。草丈60cm~。
  • 「ブライト・ライト」花色混合。草丈60cm~。
  • 「サニー」赤や黄、橙色の混合。草丈20〜30cm。

 

花言葉は、「野性的な美しさ」。

 

チョコレートコスモス

チョコレートコスモスの写真

チョコレートコスモス(学名:Cosmos atrosanguineus)
ちょっと独特な黒紫色の一重咲きの花を咲かせます。

キク科コスモス属の多年草。

原産地はメキシコ。

日本には大正時代に渡来しました。

原種のチョコレートコスモスは野生では絶滅したとされています。
1902年から交配種の栽培が行われています。

特徴

8月から10月にかけて黒みがかった赤や紫色の一重咲きの花を咲かせます。
チョコレートのような香りがするのが特徴。

キバナコスモスなどと交雑させた、育てやすい交配種があります。
交配種には、春から秋まで咲くグループと、秋に一斉に咲く秋咲きグループに分けられます。

他のコスモスと違って、チョコレートコスモスは多年草です。
株が大きくなると次から次へと花が咲きます。

  • 「コスモス・アトロサンギネウス」香りが強く、黒に近い色、高冷地での栽培向きの品種。
  • 「ノエル・ルージュ」キバナコスモスとの交配で誕生した、赤花の交配種。
  • 「キャラメル・チョコレート」オレンジ色がかすり状に混じった花色が珍しい交配種。
  • 「ショコラ」コスモス・アトロサンギネウスに最も近い姿の交配種で育てやすい品種。

 

花言葉は、「恋の終わり」「恋の思い出」。

 

まとめ

コスモスのイラスト
  • パステルカラーで、秋空に風にゆれてる繊細な印象の「コスモス(オオハルシャギク)」。
  • ビタミンカラーで、夏から見かける野生的な魅力がある「キバナコスモス」。
  • シックな色合いでちょっと大人っぽい印象がする「チョコレートコスモス」。

みんなコスモスですが、それぞれ個性豊かで面白いです。

 

また、キバナコスモスの花の大きさは、コスモス(オオハルシャギク)よりも少し小さめです。

暗い色のチョコレートコスモスは、なんだかコスモスとは思えない感じもありますが、花の形はキバナコスモスによく似ていたりします。

 

香りにも違いがあります。

コスモスやキバナコスモスのの花の香りは、ちょっと懐かしいキクの花の香りを薄くしたような優しい香りですが、チョコレートコスモスは、まさにチョコレート!

 

コスモスは丈夫で育てやすい植物です。
珍しい種類もいろいろあるので、育ててみるのも楽しそうです。

 

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