サクラの名所の大村公園では、ソメイヨシノが散ったあとに、
八重桜の「オオムラザクラ」と「クシマザクラ」が見ごろを迎えていました。
オオムラザクラは、花びらの数がとても多くて豪華で優美なサクラ、とても見ごたえがある花を咲かせます。
里桜の中の逸品とも言われてるそうですよ。
クシマザクラは、優しい色合いの八重桜で、とても上品な雰囲気がするサクラです。
オオムラザクラ(大村桜)とクシマザクラ(玖島桜)の特徴やようす
「オオムラザクラ」・「クシマザクラ」は、ソメイヨシノが散って、若葉が出始めた頃に見頃を迎えるようです。
例年の見ごろ:4月上旬 ~ 4月中旬。
大村公園では、
「オオムラザクラ」は、大村神社を中心に約3百本植えられています。
大村神社社殿前の二本のオオムラザクラは国の指定天然記念物とされています。
「クシマザクラ」は、玖島場内二重馬場と神社前に見ることができます。
オオムラザクラ(大村桜)のようす
「オオムラザクラ」は、サトザクラが変形し、固定したものと推測されています。
一番の特徴は、花が二段咲きで圧倒的な花びらの多さ。
多いものだと、200枚にも及んでいるそうですよ。
花径は4㎝ほどで、一本の雄しべが、外花と内花を串刺しにしたようになっています。
昭和16年、大村の女子師範学校の教官をされていた外山三郎氏が、多くの里桜(八重桜)の中から発見し、学会に報告し命名し新品種として発表。
長崎県の大村市にあるサトザクラ系の品種。花は淡紅色大輪の二段咲きで、花弁は外花90枚、内花30枚程度です。
学名:Prunus lannesiana ‘Mirabilis’
バラ科
大村神社に植えられてるオオムラザクラ。
大村神社は、大村藩の居城であった玖島城の本丸跡に鎮座する神社。
藤原鎌足・藤原純友・大村歴代の領主・藩主が祭られています。
オオムラザクラは、大村神社が本丸跡に鎮座したことを祝って植えられたそうです。
花びらが多いので、とても愛らしい。
ぼんぼりのようです。
そう言えば、大村市のマスコットキャラクターは、オオムラザクラをモチーフにした可愛い女の子、「おむらんちゃん」。
花の直径4cmほど。
オオムラザクラは、初めに外花が咲き、続いて内花が咲いて一つの花になるそうです。
しなやかな枝に、いくつもの花を付けていました。
蕾は赤く、開くとピンク色。 時々白い花が混じっています。
ユニークだし芸術品のよう、あまり見かけない珍しい花姿。
蕾は赤に近い濃いピンク。
花と葉は一緒に展開します。
葉は幅が広く楕円形で互生。
先端は尖り、縁は細かいギザギザが入ってます。
クシマザクラ(玖島桜)のようす
大村神社前に植えられていた「クシマザクラ」。
大村神社で発見された里桜の珍種だそうです。
オオムラザクラとは、また、タイプの異なった特異な品種を発見し、学会に報告され、昭和22年クシマザクラと命名されました。
オオムラザクラの姉妹品ともされてます。
長崎県の玖島崎城址に因むサトザクラ。花は淡紅色の八重桜で、二段咲きになる花もあります。
学名:Prunus lannesiana ‘Kusimana’
バラ科
花びらの数は平均45枚で、花の直径は4.5cmほどで「オオムラザクラ」より少し大きめです。
花の中心にある雌しべが二枚の葉に変化し、この二枚の雌しべが同時に内花のがく片になるそうです。
長崎県指定天然記念物。
花の色はつぼみのときは淡紅。
全体的に優しいふんわりとした雰囲気のサクラです。
雌しべが2枚の小さい葉に変わってるようすは、葉に変化した2本のシベを象の鼻に見立てた 「フゲンゾウ 」に似ています。
この時期に咲いていた他のサクラ
「カンザン(関山)」
サトザクラ系の古くから知られる園芸品種。
花は紅色の八重咲で、直径5センチにもなる大輪。
「ギョイコウ(御衣黄)」
黄緑色の花をつけるサトザクラ系の園芸品種。
珍しい色のサクラで、いつまでも眺めていたくなるようなステキな桜でした。
【大村公園】
長崎県大村市玖島1丁目34−1