野原や道端でみかけるタンポポによく似た黄色の花。
タンポポそっくりの花だけど、ひょろんと背丈が高い植物は、ブタナかもしれません。
「ブタナの花」の開花時期はタンポポよりも遅く、初夏からよく花を見かけます。
ブタナには、「タンポポモドキ」という別名があります。
目次
タンポポの似てるブタナの花ってどんな花? タンポポとの違い
キク科エゾコウゾリナ属の多年草。
ヨーロッパ原産で、日本では外来種(帰化植物)として各地に広がっています。
ブタナ(豚菜)の特徴
開花時期は6〜9月頃。外観はタンポポに似るが、ブタナは30〜60cm程度の花茎が途中で数本に枝分かれし、それぞれの頭に直径3cmほどの黄色い花をつけるのが特徴。また花茎に葉は付いていない。 引用:Wikipedia
「ブタナ」は、花はタンポポによく似ていますが、花茎は硬くひょろんと伸びて途中で数本(1~4本)に分枝しています。
ブタナ(豚菜)という変わった名前は、フランス語の俗名「豚のサラダ」が直訳されています。(Salade de pore)豚が好んで食べる花のよう。
原産地であるヨーロッパでは、ハーブとして親しまれてるようです。
若葉は癖がなくサラダなどに、根は炒って、コーヒーの代用とされます。
群生していると黄色いお花畑となって、とてもきれいなブタナですが、
国立環境研究所のデーターベースには、外来生物法で要注意外来生物に指定されています。
土壌環境に対する適応力が強いため、やせた土壌でもよく生育し繁殖するようです。
学名:Hypochaeris radicata
科・属名:キク科/エゾコウゾリナ属
花期:6~9月頃
花言葉:最後の恋
ブタナの花の様子
花茎の先端に径3~4cmの黄色い花を咲かせます。
この丸い花は、小さな花の塊の頭状花(とうじょうか)。
花びらに見えるのが花で、多数集まって、一つの大きな花のように見せています。
より昆虫の目を引くためのようです。
小さな花は、キク科に特有の舌状花(ぜつじょうか)。
花びらの先には5つの切れ込みが見られます。
ブタナの葉と茎の様子
葉は、ロゼット状に地面に張り付いています。
不揃いの切れ込みがある細長い楕円形。
一株から茎がたくさん出ています。
野原に咲いてるブタナの様子
野原にブタナが群生していました。
その中の一株はかなり大きく、たくさんの花を咲かせています。
ブタナは背丈が高いので存在感があります。
茎は細長い枝ようで、茎から葉も出ないので、ひょろひょろとした感じがします。
風が吹くと、ユラユラなびきます。
色が鮮やかで、よく目立ちます。
野原の主役になりそうな花ですね。
ブタナは、輸入された牧草や緑化用の種子に混入してきた帰化植物のようで、雑草扱いされていますが、花はとてもきれいです。
花だけ見ると、やっぱりタンポポに似ています。
タンポポ(蒲公英)とブタナ(豚菜)の違い
「タンポポモドキ」と名前が付けられるほど、似通った花を咲かせる「ブタナ」ですが、「タンポポ」とは、かなり違いもあるようです。
☆ ブタナ(豚菜)は、キク科エゾコウゾリナ属。
☆ タンポポ(蒲公英)は、キク科タンポポ属。
日本に自生しているタンポポは、約20種と言われてますが、普段みかける道端に生えてるものは、外来種の「セイヨウタンポポ」と呼ばれるもが多いようです。
ブタナ(豚菜)とタンポポ(蒲公英)の見分け方
- 花の付け方
「タンポポ」は、1つの花茎に1つの頭花をつける。
「ブタナ」は、花茎が枝分かれして複数の頭花をつける。
- 花茎が長さ
「タンポポ」は、普通15センチ前後。
「ブタナ」は、20~60cm程度。
- 葉の様子
「タンポポ」は、葉の切れ込みが鋭い。
「ブタナ」は、葉の切れ込みがなだらか。茎はタンポポに比べて細く、固い。
※ タンポポは、春先によく見かけますが、四季を通して咲いているのもあります。
白い花を咲かせる種もあります。
タンポポの別名は、「鼓草(つづみぐさ)」。
英語名の「ダンデライオン」は、独特の葉のギザギザを、荒々しい獅子の歯並びにたとえたからだそうです。