オオシマザクラ(大島桜)の開花時期は、3月下旬〜4月のはじめで、ソメイヨシノ(染井吉野)と同じ頃に花が見られますが、まだ寒い3月初旬に、オオシマザクラ(大島桜)が満開になっていました。
早咲きのオオシマザクラ(大島桜)のようです。
目次
早咲きのオオシマザクラ(大島桜)の特徴や様子
3月初旬にみかけた、早咲きのオオシマザクラ(大島桜)。
バラ科サクラ属の落葉高木。
オオシマザクラ(大島桜)はどんな桜?
オオシマザクラは、日本の桜には9種あるといわれている原種の一つ。
大島をはじめとする伊豆諸島に多く咲いていた、日本固有種の桜です。
園芸品種であるソメイヨシノの片親としても知られています。
オオシマザクラの特徴
樹高は10~20mほどに生長する落葉高木。
ソメイヨシノとは違い、花は葉の展開と同時に咲きます。
花色は白くて大き目の一重咲き、近寄るとさわやかな甘い香りがします。
葉は塩漬けにして桜餅に使われることから、モチザクラ(餅桜)とも呼ばれます。
おおかたオオシマザクラは、ソメイヨシノと同じく3月下旬~4月上旬ごろに見頃を迎えますが、早咲きの品種もあります。
開花時期が早いオオシマザクラ
- 「カンザキオオシマ(寒咲大島)」
学名:Cerasus speciosa ‘Kanzaki-ohshima’
オオシマザクラの早咲き選抜品種。
開花時期:12月下旬~3月中旬。
- 「ハヤザキオオシマザクラ(早咲き大島桜)」
Cerasus x yedoensis ‘Hayazaki-Oshima’
ソメイヨシノとオオシマザクラの交配品種。
開花時期:3月上旬~4月上旬。
3月初旬に咲いていた 早咲きのオオシマザクラ(大島桜)の様子
左はソメイヨシノ(染井吉野)の木。
右は早咲きのオオシマザクラ(大島桜)の木。
ソメイヨシノの枝には固い蕾がついています。
オオシマザクラはたくさんの花をつけ、ほぼ満開でした。
枝いっぱいに花をつける早咲きのオオシマザクラは、いち早く春の訪れを感じさせてくれました。
オオシマザクラの樹形は、若木のうちは枝が斜上しますが、樹齢が経つにつれ傘状に広がるようです。
たわわに咲く花。
白く芳香のある花を散房状につけます。
風情ある枝先に咲く花。
咲き始めの花。
花と同時に伸び出す若葉は赤っぽい色。
葉の脇に、長めの花柄を出して、花をつけてます。
葉は成長すると美しい緑へ。
葉の長さ5cm~10cm程度で、先端が尖った倒卵形または楕円形で互生。
縁には細かい鋸歯があります。
花は大輪の一重咲き。
花径4㎝程。
花びら5枚。
雄しべ多数・雌しべ1本。
咲き進んだ花は、花の中央部やガクに赤味が多くなります。
幹は灰褐色で、濃褐色の皮目がめだちます。
3月下旬に咲いていた オオシマザクラ(大島桜)とソメイヨシノ(染井吉野)
3月のおわりに咲いていた「オオシマザクラ(大島桜)」と「ソメイヨシノ(染井吉野)」。
オオシマザクラは、花が白っぽく葉の緑が目立ちます。
風情は違いますが、どちらも美しいサクラです。
ソメイヨシノは、大島桜と江戸彼岸の雑種と推定されてます。
若葉とのコントラストが美しいオオシマザクラは、ソメイヨシノよりも少し野生的な雰囲気があります。