オリヅルラン(折鶴蘭)は、細長い葉が、カールしながら放射線状に伸びるのが特徴的な観葉植物。
ラン(蘭))と名に付きますが、ラン科の植物ではなく、子株の形が折り鶴に似ていることから名前がついています。
目次
オリヅルラン(折鶴蘭)の特徴
オリヅルラン(折鶴蘭)は、キジカクシ科(ユリ科)・オリヅルラン属の常緑多年草。
南アフリカやインドを中心とした熱帯に自生しています。
日本には明治期に渡来したといわれています。
野生種の葉は緑一色ですが、白い斑入りの園芸品種が主に栽培されています。
葉の形は線状披針形で、優雅な曲線を描きながら放射状に茂ります。
ランナー(匍匐枝(ほふくし))と呼ばれる細長い茎の先に、子株や小さな白い花をつけます。
地面下には太い根茎があり、乾燥に強く丈夫で育てやすい植物です。
学名:Chlorphytum comosum
科・属名:キジカクシ科(ユリ科)・オリヅルラン属
原産地:アフリカ南部、インド
草丈:10cm~30cm
花言葉:「祝賀」「子孫繁栄」
緑の葉一色のオリズルラン
「葉は緑一色、斑が入らないオリズルラン」。
(撮影場所:玄海エネルギーパーク 観賞用温室)。
流通している園芸種のオリズルランは、斑が入るものがほとんどですが、野生種のオリズルランは緑一色の葉のようです。
オリズルランの原種は、基本的に斑が無いとされます。
わさわさと細長い葉を茂らしています。
艶やかな緑色がとてもきれいです。
シャムオリズルラン
「シャムオリズルラン」は、ランナー(伸びる茎)を出さず、子株をつけないタイプのオリズルラン。
別名:インドチョウラン(印度蝶蘭)。
シャム(タイの旧名)と付きますが、アフリカのガボン原産。
葉が薄く柔らかいのも特徴。
店頭でみかけるシャムオリズルランは、葉の外側に白色の斑が入りるのをよく見かけます。
シャムオリズルランは、寒さに弱いため、育て方に注意が必要。
オリヅルラン・ボニー
「オリズルラン・ポニー」は、葉が丸まるオリヅルラン。
オランダで育成された園芸品種です。
葉は緑と白のストライプで、葉先がカールしたり、ツイストするユニークで可愛いらしいオリズルランです。
くるくると丸まった、手毬のような子株がぶら下がるので、吊り鉢にも向いています。
コンパクトにもまとまるので、バイキングで育てると可愛いです。
ソトフオリヅルラン(外斑折鶴蘭)
「ソトフオリヅルラン(外斑折鶴蘭)」は、葉の外側に白い斑が入る園芸品種。
葉の色は濃い緑色で縁が白、葉質は固めでしっかりしています。
緑色のランナー(匍匐枝)を出して、子株をつけます。
シャープな印象があるソフトオリヅルラン(外斑折鶴蘭)。
寒さにも強く、冬でも光沢がある葉を茂らします。
ナカフヒロハオリヅルラン(中斑広葉折鶴蘭)
「ナカフヒロハオリヅルラン(中斑広葉折鶴蘭)」は、葉の中央部に白色の斑が入るの園芸品種。
オリズルランの中でも、一番よく見かける品種です。
葉の幅が広く、葉質は柔らかめ、葉の中央部に白色の斑が入ります。
※ナカフオリヅルラン(中斑折鶴蘭)は、葉が硬く、緑色地に白色の覆輪斑が入る品種。
ソフトで明るめ、柔らかい印象。
薄茶色のランナー(匍匐枝)を出して、子株をたくさんつけます。
子株で増やすことが容易です。
オリズルランの育て方
子株をたくさんつけたオリズルランは、子株から成長したもの。
オリヅルランは基本的に丈夫な観葉植物で、成長スピードも早いです。
鉢植えでも地植えでもよく育ちます。
- 栽培環境
日当たりを好みますが、日陰でも育ちます。
水はけがよく肥えた土が適します。 - 水やり
土の表面が乾いたらたっぷりと与えます。
冬は水やりの回数を控えます。
地植えは、ほとんど水やりをしなくても育ちます。 - 肥料
春〜秋に緩効性肥料を2か月ごとに1回ほど。 - 増やし方
ランナーから発生する子株を植えるか、株分けで殖やすことができます。
適期は5月~9月。
寒さにも強いので、暖地では外での冬越しも可能ですが、霜や雪の影響で葉が痛み、黒ずんだりしおれることがあります。
※葉が柔らかいシャムオリズルランは、寒さに弱い品種です。
冬に屋外に置いておくと枯れてしまいます。(枯らしてしまいました)。
花は小さな白花。
花被片が6個あり、黄色の雄蕊が突出しています。
開花時期は初夏から秋。