ピンクのカタバミ ハナカタバミ・イモカタバミ・ムラサキカタバミ

イモカタバミとハナカタバミの花の写真
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道端や空き地、庭先などでも見かけるピンクのカタバミ(片喰)。

「ハナカタバミ」は、大きめな花を咲かせ群生していると見応えがあります。夏の終わりから秋にかけて勢いがあります。

「イモカタバミ」や「ムラサキカタバミ」は、小さめ花の可愛いカタバミで、春から夏にかけてよく見かけます。

「ハナカタバミ」「イモカタバミ」「ムラサキカタバミ」の違いや見分け方・特徴や様子

イモカタバミとハナカタバミの咲いてる様子。比較写真

秋に見かけた「ハナカタバミ(花片喰)」と「イモカタバミ(芋片喰)」。
花はよく似ていますが、大きさが随分ちがいます。

ハナカタバミの花径:3cm~5cm程。
イモカタバミの花径:1・5cm~2cm程。

ムラサキカタバミとイモカタバミの比較写真

ムラサキカタバミ(紫片喰)」は、「イモカタバミ(芋片喰)」と大きさも同じ位でよく似ていますが、雄しべの葯(やく)が黄色ではなく白

 

カタバミの特徴

カタバミは、温帯から熱地方に広く分布しているカタバミ科 カタバミ属の多年草。

花びらは5弁でシンプルな可愛い花を咲かせます。
葉は3枚が一組になっているハート型で、クローバーに似ています。
繁殖力が旺盛な植物。

カタバミは、日当たりがよい場所を好み、曇っていたり日陰になったりすると花を閉じます。

葉も夜になると、葉を内側にたたむ睡眠運動をします。これが片(傍)側を食べられたように見え、「片喰、傍食(かたばみ)」という名がついたようです。

園芸用に栽培されてるものは、「オキザリス」とも呼ばれています。

 

ハナカタバミ(花片喰、花酢漿草)

ハナカタバミが公園で群生している様子の写真

ハナカタバミ」は、南アフリカ原産で、カタバミ科・カタバミ属の多年草。

空き地や道端、庭などでみられます。
鮮やかなピンクが目をひきます。
草丈は、10cm~40cm程。

江戸時代の末以降で鑑賞用に渡来し、関東地方以西の暖地で野生化しています。

花期は夏〜秋。

学名の「オキザリス・ボーウィー」の名でも流通しています。

ハナカタバミの花のアップ写真

花径が3センチ~5センチと大きい。
葉柄や花茎に微毛が密生しています。
花の色は濃いピンクで、花弁に紅紫色の濃い筋が入ります。
中心部が黄色です。

雄しべは10本、葯は黄色。
雌しべ1本。

ハナカタバミの葉の様子の写真

葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)。
小葉は、4~5センチの倒心臓形で先端がへこみ、ハート形。

夕方になって萎んたハナカタバミの花の写真

夕方のようす。

一般的にカタバミは、日が当たると開き、暗くなると花を閉じます。
曇りや雨の日も花を閉じます。

夜になると葉も閉じてしまいます。

 

学名:Oxalis bowiei
科・属名:カタバミ科・カタバミ属
別名:オキザリス・ボーウィー
原産地:南アメリカ
花期:夏~秋

 

イモカタバミ(芋片喰、芋酢漿草)

イモカタバミ」は、南アフリカ原産で、カタバミ科・カタバミ属の多年草。

空き地や道端、庭などに見られます。暑い夏は半休眠状態し、春と秋に咲いてる姿をよく見かけます。
草丈は、10~30cm程。

戦後に渡来し、西日本を中心に野生化しています。

別名を「フシネハナカタバミ(節根花カタバミ)」ともいいます。
芋のような球状の塊茎で増えていきます。

花が白い園芸品種は、「シロバナイモカタバミ」。

イモカタバミが咲いてる様子の写真

花径が1・5センチ~2センチ。
花の色は濃いピンクで、花弁に紅紫色の濃い筋が入ります。
花の真ん中も濃い紅色。 雄しべの葯の色は黄色い。

雄しべは10本、葯は黄色。
雌しべ1本。

イモカタバミの花や葉の写真

葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)。
小葉は、長さ4センチ程の倒心臓形で先端がへこみ、ハート形。

※「ハナカタバミ」に比べると花は小さいけど、葉の大きさはあまり変わりません。

イモカタバミによく似てる品種に「ムラサキカタバミ」があります。
「ムラサキカタバミ」は葯(やく)が白色なので、見分けがつきます。

 

学名:Oxalis articulata
科・属名:カタバミ科・カタバミ属
別名:フシネハナカタバミ(節根花片喰)
原産地:南アメリカ
花期:春から秋

 

ムラサキカタバミ(紫片喰、紫酢漿草)

ムラサキカタバミが咲いてる様子の写真

ムラサキカタバミ」は、南アメリカ原産で、カタバミ科・カタバミ属の多年草。

道端や庭先、空き地などで野生化しています。雄しべの葯の色は白色で、花色も薄い印象。
草丈は、10cm~30cm程。

南アメリカ原産の多年草で、江戸時代末期に観賞用に持ち込まれたものが、関東以西を中心に野生化しています。

別名は、「キキョウカタバミ(桔梗片喰)」。

ムラサキカタバミの花のアップ写真

花は淡桃色で、花径が1・5センチ~2センチ。
花の色は紫がかった薄いピンクで、花弁に薄紫色の筋が入ります。
花筒の内側はほんのり白くなり、真ん中は明るいグリーン。

雄しべは10本、葯は白色。
雌しべ1本。

ムラサキカタバミの葉の写真

葉は3出複葉(1枚の葉が3つの小さな葉に分かれた形)。
小葉は、長さ4センチ程の倒心臓形で先端がへこみ、ハート形。

ムラサキカタバミは日本などの温帯地域では結実せず、鱗茎(球根)の分球によって繁殖します。

 

学名:Oxalis corymbosa
科・属名:カタバミ科・カタバミ属
別名:キキョウカタバミ(桔梗片喰)
原産地:南アメリカ
花期:春から秋

 

濃いピンクの花を咲かせるベニカタバミ(紅片喰、紅酢漿草)

ベニカタバミの花と葉の写真

春から夏にかけて咲くピンクが濃いカタバミに、「ベニカタバミ」があります。

花の中芯の色が濃いのが特徴で、葉は小さめで光沢があります。花柄や萼はしばしば紅紫色。
雄しべの葯は黄色です。

別名「ブラジルカタバミ」
「 オキザリス・ブラジルエンシス」という名でも流通しています。

学名:Oxalis brasiliensis
科・属名:カタバミ科・カタバミ属
別名:ブラジルカタバミ、オキザリス・ブラジルエンシス
原産地:南アメリカ
花期:春から夏

 

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