モンステラは、エキゾチックな大きな葉をゆったりと茂らせる観葉植物で、初心者でも育てやすい魅力的な植物です。
モンステラの種類は約40種ほどあると言われてます。
一般的に見かける大きなモンステラは、「モンステラ・デリシオサ」です。園芸店では小さめの「ヒメモンステラ」も多く販売されてます。
他にも白い斑が入る葉や、葉に切れ込みがないもの、葉に窓のような穴があく品種があります。
同じくサトイモ科の中には、モンステラに似ている観葉植物も見かけます。
目次
よく見かけるモンステラの種類・モンステラにている植物
モンステラ界の王様とも呼ばれてる「デリシオサ(デリシオーサ)」。
モンステラの特徴
モンステラはサトイモ科・ホウライショウ属(モンステラ属)常緑性多年草。
熱帯アメリカと小アンチル諸島に40種ほどが分布しています。
ほとんど種類は、茎が自立しない半つる性の性質をもっています。
「モンステラ」という名前は、その独特な形の葉っぱがジャングルの中で「monstrum(奇怪・異常)」に見えたことが由来だといわれています。
デリシオサ(デリシオーサ)
モンステラ代表的な品種の「デリシオサ(デリシオーサ)」。
学名:Monstera deliciosa
和名:ホウライショウ(蓬莱蕉)。
モンステラ属の中で最も大きくなる品種です。
迫力がある葉を展開させ、モンステラ界の王様とも呼ばれてます。
大形のつる性となり、茎はやや木質化します。
幼葉には切れ込みがありませんが、葉が大きく成長するにつれ穴が開き、それが徐々に広がって裂け目のようになります。
その茎の節々からは太い気根を伸ばします。
大きく育つと、白い仏炎苞と棒状の肉穂花序をつけた花が咲きます。
完熟した果実は、バナナとパイナップルを合わせたような味で美味しいので、種小名にデリキオサ(美味)の名がつけられています。
デリシオーサの背丈を小さくしたした品種に「モンステラ・コンパクタ」があります。
ヒメモンステラ
茎は細く、葉も小形な「ヒメモンステラ」。
学名:M. deliciosa var. borsigiana
デリシオサ(デリシオーサ)の変種とされます。
またサトイモ科・モンステラ属に分類される植物のうち、小型なものを「ヒメモンステラ」と呼ばれてます。
「モンステラアダンソニー」、「モンステラミニマ」などはモンステラ属ではなく別種ですが、ヒメモンステラとして流通しています。
マドカズラ
葉に窓のような穴があく「マドカズラ(窓鬘)」。
学名:Monstera friedrichsthalii
別名:フリードリヒスターリー
デリシオサと比べるとずっと小形な品種です。
葉長は通常20~30cm。
先端がとがった長卵形の葉で、葉縁に切れ込みはなく、細長い穴が不規則にあきます。
葉に穴があくのは、スコールで葉が破れないようにするためといわれています。
バリエガタ
葉に斑が入るモンステラ「バリエガタ」。
学名:Monstera deliciosa variegata
バリエガタは、斑入りという意味があります。
葉に白や黄色の斑模様が入る突然変異種。
「モンステラ・デリシオサ・バリエガタ」は、大きな葉が特徴です。
「モンステラ・アダンソニー・バリエガタ」は、斑入りのヒメモンステラとしても出回ります。
白い斑入りのモンステラを「ホワイトモンステラ」、クリーム色の斑入りを「イエローモンスター」の名前でも流通しています。
斑が入る訳は、光合成に必要な葉緑素が抜けてしまった状態だそうです。
また斑入りは色素が薄いため、通常のモンステラよりも葉焼けを起こしやすいようです。
モンステラ ジェイドシャトルコック
葉に切れ込みがない「モンステラ ジェイドシャトルコック」。
学名:Monstera karsteniana `Jade Shuttlecock’
日本では近年流通し始めた新しい品種。
ほかのモンステラと違い、ちりめん状の凹凸のある濃緑の葉が特徴です。
つややかな濃い緑の葉は肉厚で、葉脈がくっきり浮き立ちます。
ポトスっぽい雰囲もあります。ツルを伸ばすので吊り鉢でも育てられます。
他にも凹凸のある濃緑の葉をもつ品種に「モンステラ・ジェイドウィング」があります。
ジェイドウィングは、若いうちは葉に切れ込みがありませんが、生長にともない、翼を想わせる切れ込みの入った葉を大きく広げます。
別名 :「シャトル・ウィング 」。
モンステラに似ている植物 セローム
「セローム(フィロデンドロン・セロウム)」は、サトイモ科のフィロデンドロン属に分類される観葉植物です。
学名:Philodendron selloum
別名:ヒトデカズラ(海星葛)
セロームは直立性のフィロデンドロンで、切れ込みが入った大きい葉と突起の生えた幹が魅力的な観葉植物です。
いかにも南国風な雰囲気で、切れ込みのある大ぶりな葉を茂らす様子はモンステラに似ています。
幼葉のうちは切れ込みがなく、サトイモの葉によく似た形をしていますが、葉が大きくなるにつれて切れ込みが入り、葉の縁がフリル状に波打ちます。
頑健な植物で成長も早いため、性質もモンステラに少し似ていますが、セロームは耐寒性があるため、暖かい地域なら地植えでの越冬も可能です。
モンステラに似てる植物 クッカバラ
「クッカバラ(フィロデンドロン クッカバラ)」は、サトイモ科・フィロデンドロン属に分類される観葉植物。
学名: Philodendron kookaburra
別名:ワライカワセミ
クッカバラはセロームよりコンパクトに茂ります。
セロームより葉色は濃く光沢があり厚みがあります。葉の切れ込みは浅めで整然とした印象です。
切れ込みは、モンステラ(デリシオサ)やセロームと違い幼葉の頃からみられます。
この葉の姿が由来となって、ワライカワセミという和名がつけられてます。