ダンチク(暖竹)は、海岸や河岸に生育する大きな常緑の多年草です。
イネ科の植物で、葉がススキやササ、ヨシにも似ている植物です。
ヨシタケ(葦竹)とも呼ばれ、同じく竹の字が付きますが、竹の仲間ではありません。
暖地では、海岸線に沿って走る道脇でよく見かける植物で、ワサワサと茂って、景観をさえぎります。ヤブの中や、川岸にも生えています。
ダンチク(暖竹)の特徴や様子
ダンチク(暖竹、葮竹)[別名:ヨシタケ] イネ科ダンチク属。
ダンチク(暖竹)の特徴
日本では本州(関東以西)・四国・九州・琉球に分布しています。
暖地の海岸や河岸に群生します。
高さ4mにもなる大形の多年草で、成長するにつれて茎が硬くなり竹のようになります。
根茎が横に這い、大きな群落をつくります。
生長が旺盛で増殖力はかなり強く、世界の侵略的外来種ワースト100に選定されてます。
葉は幅広い線形で、先端は細く伸びます。
夏から秋に、円錐花序をだして赤紫色を帯びた小穂をつけます。
花は不妊性で、有性生殖せずに栄養生殖(地下茎が伸びる)のみで増えます。
葉はちまきをつくるのに利用されてます。
若い茎葉を飼料にされます。
名前の由来は、暖かな場所に生え、竹のように見えることから。
科・属名:イネ科・ダンチク属
別名: ヨシタケ(葦竹)、アセ、ダチク
草丈:1~4m
開花時期: 8~11月
原産地:東南アジア
花言葉:神の信頼
ダンチク(暖竹)の様子
海岸に群生するダンチク(暖竹)。
大きな笹の葉のよう。
葉は途中で曲がって、だらりと垂れ下がります。
茎を抱き込むように葉をつけています。互生。
やや厚く、長さ30~70㎝、幅2~5㎝の線形。
先端は長くとがる。
若いダンチク(暖竹)。
ダンチク(暖竹)は、竹のように、地下茎を伸ばして広がっていきます。
茎の中は空洞。
茎の直径は2~4㎝。
川辺で見かけたダンチク(暖竹)。
ダンチク(暖竹)の花
秋に咲くダンチク(暖竹)の花。
ダンチク(暖竹)は秋になると、茎の先から長さ30~70㎝の円錐花序を出し、ススキのような光沢のある多数の小穂をつけます。
小穂には3~5個の小花があり、その護頴(ごえい)には長い白毛があります。
花は不妊性で、地下茎のみで増えるダンチクですが、旺盛過ぎる繁殖力のため、世界の侵略的外来種ワースト100にリストアップされています。
ダンチクの駆除は難しく、火にも非常に強く、焼き払っても根から新芽が出てくるようです。