春先にフワフワとした小さく丸い黄色の花を房状に咲かせるミモザ(ギンヨウアカシア)は、オーストラリア南東部が原産のマメ科アカシア属の植物。
マメ科の植物らしく、花後の実は大き目のサヤエンドウのようで、長さ10cm程度の平たい豆果をぶら下げます。
熟すと褐色となり、中には褐色の丸い種子が複数入っています。
目次
ミモザ(ギンヨウアカシア)の特徴・実のようす・種からの育て方
春の訪れを知らせてくれるような、愛らしい黄色の花を咲かせるミモザ(ギンヨウアカシア)。
ミモザ(ギンヨウアカシア)の特徴
ミモザという名は、マメ科アカシア属に属する植物の俗称です。
日本でミモザとして多く流通している品種は、ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)、フサアカシア(房アカシア)です。
ギンヨウアカシア(銀葉アカシア)は、シルバーリーフと呼ばれる銀色がかったグリーンの葉が特徴的な半落葉~常緑高木。
シンボルツリーや公園樹、街路樹として利用されています。
開花は2~4月。
枝先に長さ5~10cmの花序を出し、径4mmほどの球形の黄色い小花を蜜につけます。
満開時は、木全体が黄色の華やかな花に覆われます。
果実は長楕円形、やや長い鞘。
長さ5~12cm、幅1~2cmほどの扁平な豆果です。
6月下旬頃には紫褐色に熟し、裂けて種子を飛ばします。
学名 :Acacia baileyana
科・属名:マメ科・アカシア属
原産地 オーストラリア
別名:ハナアカシア、ミモザアカシア
樹高:4m~10m
開花期 :2月~4月
花言葉:「優雅」「友情」
ミモザ(ギンヨウアカシア)蕾から実へのようす
ギンヨウアカシアの花と蕾。(3月の様子)。
晩秋に花芽がつきはじめ、春になると枝先に開花します。
花は長い雄しべからなるボール状で、ごく小さな花弁と1本の雌しべが隠れています。
枯れ始めた花の様子。
5月の様子。
花後は長さ5~12センチの平たい豆果が実ります。
サヤの表面は薄っすら白い粉を吹いたよう。
熟すと褐色へ。
完熟すると鞘が開き、中には複数の種が入っています。
種を土に蒔いて、実生苗として育てることもできます。
たわわも実をつけてる様子。
ミモザ(ギンヨウアカシア)の種からの育て方
種は乾燥すると固くなるので、種が取れた時にその場で播くのが一番よいようです。
赤玉土(小粒)にまいて1cmほど覆土し、たっぷり水を与えます。
栽培環境は、十分に日が当たる水はけのよいところ。
やせ地でもよく育つので、土質はあまり選びません。
耐寒温度は‐5℃くらい。
庭植えは関東地方以南の暖地。寒地では鉢植えで育てます。
苗木は倒伏しやすいので、枝折れを防ぐため支柱を立てます。
8月~9月に花芽が作られるので、剪定は花後から7月までに済ませます。
マメ科の植物は一般に成木の移植が難しいため、植え場所を吟味することが大切です。樹高を抑える場合は、毎年秋遅く今年伸びた枝を少し残して切り詰めるようにします。