水面に散ったサクラの花びら 花筏・花の浮き橋

桜、散った花びらが水面を埋める様子
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桜は満開だけではなく、散ってからも別の美しさを魅せてくれています。
花びらが散り、水辺をピンクに染める様もまた風情があり、素敵です。

散った桜の花びらが、水面を流れていく様を筏に見立てて「花筏(はないかだ)」。
敷きつめられた様を浮き橋に見立てて「花の浮き橋(はなのうきはし)」と表現されてます。

散ったサクラも美しい 水面を染める花筏・花の浮き橋

美しい桜の花

桜は、バラ科サクラ属の落葉広葉小~中高木。
開花時期は、一般的に3月~4月。

桜の花が散ってしまうまでの期間はどのくらい?

桜が満開の様子

一般的にソメイヨシノは開花から2週間程度で散るとされます。

開花して4~7日で満開になり、満開から1週間程で徐々に花が始めます。
(満開とは、花が80%以上咲くことを言います)。

しかし、雨、風、気温に大きく影響されます。
雨が降ったり強い風が吹くと花は早く散り、花が咲いてから気温が下がると、花が長持ちします。

桜の花が一面に咲きつづいている様子

一斉に咲く姿は華やかで圧倒的な存在感があります。

桜の花が一面に咲きつづいて、遠方からは白雲のように見えることを「桜雲(おううん)」、満開の桜の花が、遠目には霞がかかったように淡く見えることを「花霞(はながすみ)」と表現されます。

満開になって散る桜を「零れ桜(こぼれざくら)」、はかなく散る桜は、「徒桜(あだざくら)」とも表現されてます。

散り際の美学という言葉があり、鮮やかに咲き誇り、頂点に達したところで一気に儚くも散っていくのも桜。

 

花びらが散る仕組み

花が散るのは、花びらの根元に離層という細胞層が形成され、それまで付着していた花托(かたく)から切り離されることからで、満開を過ぎると風が吹かなくても散ってしまいます。

 

水辺を彩る桜の花びらの様子

水辺に舞い散る桜

水辺に舞い散る桜の花びら。

水面に散った花びらが水面に浮き、吹き寄せられて流れていく様子を「花筏(はないかだ)」。

「花筏」は、本来は、川を下っていく筏(いかだ)に散りかかる花びらをいう言葉だったようです。
しかし、現在では、水面に落ちた桜の花びらが、寄り合って流れてゆくさまを筏に見立て、その美しさを表す言葉として使われています。

水面を埋め尽くす桜の花びら

たくさんの花びらが、幾重にも折り重なって水面を埋め尽くす光景。

散った花びらが水の上に敷きつめられた様子を浮き橋に見立てて、「花の浮き橋(はなのうきはし)」と表現されます。

桜の花を吹きゆらす風は、「花の風(はなのかぜ)」。
散る花を雪に見立てて、「花の雪(はなのゆき)」。
桜の花が吹雪のように、風に吹かれて舞い散る様子を、「花吹雪(はなふぶき)」と表現されます。

水辺に散る花びら、水面に映る桜

水辺に散る花びら、水面に映る桜。

川沿いの桜は、川の反射光を求めて、垂れるように長く枝を延ばします。

「桜影(さくらかげ)」はそんな水面に映った桜をさします。

岸辺に集まる桜の花びら

岸辺にはたくさんの桜の花びらが集まりました。

吹きだまりに積もった桜の花びら

吹きだまりに積もった桜の花びら。

川岸に浮かぶ桜の花びら 水面に浮かぶ桜の花びら 石橋と池に浮かぶ桜の花びら ライトアップされた花筏

ライトアップされた花筏(はないかだ)。

桜は夜になれば「夜桜」となり、桜の花の白さで、あたりがぼんやり明るく見える花あかりを見せてくれます。

ライトアップされた夜の桜も、昼間とはまた違った魅力を醸し出します。

「夢見草( ゆめみぐさ)」は、桜の別名。
桜の花の美しさにうっとり見惚れた様子からついた名前です。
桜は満開を迎えたと思いきや、ハラハラと散り始め、夢のように美しくも儚く散ってゆきます。

 

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